運行管理者（貨物）の過去問
平成29年度 第2回
労働基準法関係 問33

正解は３です。

1日の運転時間は2日ごとの平均で9時間以内にする事が必要です。今回、（特定日の前日と特定日の運転時間の平均）と（特定日と特定日翌日の運転時間の平均）が共に9時間を超えてしまう場合、改善基準違反となります。

A　3日と5日の運転時間は共に9時間なので、4日の運転時間は9時間を超えると改善基準違反となります。

　＊選択4はこの点で違反となります。

B　9日の運転時間は9時間で11日の運転時間は10時間なので、10日の運転時間は9時間を超えると改善基準違反となります。

C　15日の運転時間は10時間で17日の運転時間は8時間になっているので、16日の運転時間は10時間を超えると改善基準違反となります。

D　22日の運転時間が10時間、24日の運転時間は9時間となっている為、23日の運転時間は9時間を超えると改善基準違反となります。

③が解答となります。

運転時間を「１日」と「１週間」という２つの視点で捉えることが重要です。

またこの問題では普通に算出するだけではなく

「合計時間が少なくなる」選択肢を選ぶため

明らかに間違いの選択肢を排除する　→　残った選択肢から最適解を導く

というのがスムーズにできるかと思います。

【運転時間の考え方について】

・１日の運転時間は「特定の日」を基準として

　★　特定の日　+　特定の日の翌日　の平均

　★　特定の日の前日　+　特定の日　の平均　

　この両日が９時間を超える場合に改善基準告示違反となります。

・２週間を平均した１週間当たりの運転時間の平均は44時間

　＝２週間を合計して88時間以内　

まずは、選択肢を可能な限り絞っていきます。

【第１週　４日　（A）】

　特定の日を中心として、各日の合計時間が18時間を超えることで

　平均時間も９時間を超え改善基準告示違反となります。

　つまり「３日 +（A)」と「（A)　+ ５日」の合計が18以下が

　正しい選択肢となるため、

　「選択肢４」は誤りとなります。

【選択肢1】

　第１週～第２週の運転時間について「44.5時間」と

　１週間の平均で定められている

　改善基準告示に違反しているため「選択肢1」は誤りとなります。

この時点で残りは「選択肢２」と「選択肢３」に絞ることができました。

どちらとも「特定の日」を基準とした１日当たりの運転時間には違反が見られません。

また２週間を平均した１週間当たりの運転時間についても、違反が見られないため

どちらの選択肢も問題がないとなります。

問題文では「　当該４週間の運転時間の合計が最少　」となる選択肢が解答となるため

各選択肢の合計を算出します。

選択肢２　＝　32

選択肢３　＝　30

選択肢３の方が、合計数が小さいため問題に対する最適解となります。　

この問題では、運転者の2日平均や2週間の平均の算出をし、尚且つ4週間の運転時間の最小となるものを選ばないといけません。

問題を見ながら考えていきましょう。