運行管理者(貨物)の過去問
平成29年度 第2回
実務上の知識及び能力 問54

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問題

平成29年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問54 (訂正依頼・報告はこちら)

運行管理者は複数の荷主からの運送依頼を受けて、下のとおり4日にわたる2人乗務による運行計画を立てた。この2人乗務を必要とした根拠についての次の1~3の下線部の運行管理者の判断について、正しいものを選びなさい。
なお、解答にあたっては、<4日にわたる運行計画>に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
問題文の画像
  • 1人乗務とした場合、1日についての最大拘束時間及び休息期間が「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」( 以下「改善基準」という。 )に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。
  • 1人乗務とした場合、すべての日を特定の日とした場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。
  • 1人乗務とした場合、連続運転時間が改善基準に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

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この過去問の解説 (3件)

01

答えは2
1(誤り)
改善基準により自動車運転者の1日の拘束時間は13時間以内とし、これを延長する場合があっても16時間を限度とします。ただ、15時間を超える回数は1週間につき2回までとなります。1の運行は1人で乗務しても1日についての最大拘束時間および休息時間が改善基準に違反しません。

2(正解)
改善基準によって2日を平均した1日当たりの運転時間は9時間以内としなければなりません。この運行計画において1人で乗務した場合でも2日目を特定日とした場合に改善基準に違反しているので交替運転者を配置した事は適切な対応となります。

3(誤り)
改善基準によって運転開始後4時間以内または4時間経過直後に30分以上運転を中断する必要があります。ただ、運転開始後4時間以内に運転を中断する場合は、少なくても1回につき10分以上とした分割でする事が出来ます。3の運行計画について1人で乗務しても連続運転時間が改善基準に違反しません。

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02

②が解答となります。

1 .1人乗務とした場合、1日についての最大拘束時間及び休息期間が「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」( 以下「改善基準」という。 )に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

誤りです。

 1日の最大拘束時間は16時間

 休息期間は就業時間から連続して8時間とされています。

 各日の時間をまとめると

 1日目:(拘束時間=15時間45分休息期間=8時間15分

 2日目:(拘束時間=13時間30分休息期間=11時間30分

 3日目:(拘束時間=15時間45分休息期間=8時間15分

 4日目:(拘束時間=12時間05分

 上記の通りとなり、拘束時間、休息期間ともに改善基準告示違反は

 見られません。

 そのため、交代要員の手配は不要となります。

2 .1人乗務とした場合、すべての日を特定の日とした場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

正しいです。

 特定の日を基準にした2日を平均して1日当たりの運転時間は9時間以内

 となっています。

 ・【(特定の日) + (翌日)】÷ 2

 ・【(前日) + (特定の日)】÷ 2

 この両日が9時間を超えないかが基準となります。

(平均で9時間ということは、

 2日間の合計が18時間以内であることと同等となります)

 各日の運転時間をまとめると以下の通りとなります。

 1日目: 10時間

 2日目: 9時間

 3日目: 9時間15分

 4日目: 7時間30分

 1日目~3日目をそれぞれ計算した場合、

 ・1日目 + 2日目 = 19時間(平均:9時間30分)

 ・2日目 + 3日目 = 18時間15分(平均:約9時間07分)

 

 上記により2日間を平均した1日当たりの時間が両方とも

 9時間を超えていることから

 改善基準告示違反があると認められます。 

 そのため、交代要員の配置は適正となります。 

3 .1人乗務とした場合、連続運転時間が改善基準に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

誤りです。

 連続運転時間は4時間と定められています。

 ・4時間経過直後に30分以上の運転をしない時間をとること

 ・4時間以内に30分以上の休憩をとること

  (10分以上から分割して取得することも可能)

 ※「運転をしない時間」というのは休憩”だけではなく

  ”荷積み””荷下ろし””待機”なども該当します。

 

 この2つの条件を当てはめて、

 連続運転時間についての改善基準告示違反があるかを見ていきます。 

 【1日目】=違反は見られません。

  後半部分に「運転2時間」「休憩30分」「運転3時間」とありますが、

  運転時間合計5時間の中で30分の休憩が取れているため、

  改善基準告示違反とはなりません。

 【2日目】=違反は見られません。

  特に気になる部分もなく、問題はありません。

  前述したとおり休憩は10分以上で分割してとることができます。

  運行途中に「休憩15分」が発生していますが、これらも

  休憩時間として算出されます。

 【3日目】=違反は見られません。

  前半部分に「運転1時間15分」「荷積み1時間」「運転3時間」とあり、

  運転時間の合計4時間15分以内「荷積み1時間」があるため、

  改善基準告示違反とはなりません。

 

  休憩以外にも「運転をしない時間」が休憩として扱われるということを覚えておくとよいです。 

 上記により、交代要員の配置は不要となります。 

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03

運行管理者が立てた運行計画について、問題を見ながら解説します。

選択肢1. 1人乗務とした場合、1日についての最大拘束時間及び休息期間が「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」( 以下「改善基準」という。 )に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

誤りです。

1日の最大拘束時間は16時間であり、休息期間は終業してから8時間以上です。

上記のことを踏まえると拘束時間、休息期間ともに違反はないため、交代運転手の必要はありません。

選択肢2. 1人乗務とした場合、すべての日を特定の日とした場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

正しいです。

2日目を特定日とした場合、1日目+2日目=19時間(平均9時間30分)

2日目+3日目=18時間15分(平均9時間7分)となり

2日平均の9時間を超えているため違反となり、交代運転手が必要となります。

選択肢3. 1人乗務とした場合、連続運転時間が改善基準に違反すると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

誤りです。

連続運転は4時間で、4時間の間に30分の中断時間(分割10分以上の計30分でもOK)が必要になります。

上記のことを踏まえると、1日目〜4日目までで、連続運転の違反はなく交代運転者は必要ありません。

まとめ

2日平均や連続運転に関して、知識を深めることで難しい問題ではないので必ず勉強しておきましょう。

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