運行管理者(貨物)の過去問
平成29年度 第2回
実務上の知識及び能力 問55
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問題
平成29年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問55 (訂正依頼・報告はこちら)
貨物自動車運送事業者において、次の概要のような事故が発生し、運行管理者はこの事故原因を下記の【事故の原因分析】のとおり「なぜなぜ分析」を行った。この分析結果をもとに導かれた「事故の原因」に基づき、社内の同種事故を防止するためにより直接的に有効な再発防止策として表中のAに当てはまるものを、【考えられる再発防止策(選択肢)】の中からそれぞれいずれか1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、【事故概要】及び【事故の原因分析】に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
【事故概要】
貨物自動車運送事業者の運転者は、青信号で交差点に進入し、左折しようとしたところ、電柱の影から飛び出してきた歩行者と衝突し、重傷を負わせた。
・事故発生:21時
・天候:雨
・運転者は、不慣れな車高の高い新型トラックを運転していた。
・運転者は、新人でこの地域の地理に慣れておらず、地図を確認しながら運転していた。
・運転者は、混雑のため、指示された運行時間に大幅に遅れて走行していた。
・歩行者は、雨のため傘をさしていた。
【事故概要】
貨物自動車運送事業者の運転者は、青信号で交差点に進入し、左折しようとしたところ、電柱の影から飛び出してきた歩行者と衝突し、重傷を負わせた。
・事故発生:21時
・天候:雨
・運転者は、不慣れな車高の高い新型トラックを運転していた。
・運転者は、新人でこの地域の地理に慣れておらず、地図を確認しながら運転していた。
・運転者は、混雑のため、指示された運行時間に大幅に遅れて走行していた。
・歩行者は、雨のため傘をさしていた。
- 事業用自動車の運転者は、多様な地理的・気象的状況下での運転を余儀なくされることから、運行経路、交通状況等を事前に把握させるとともに、それらの状況下における運転方法について、新人教育を含め適切に指導する。
- 事業用自動車の車高、視野、死角、内輪差及び制動距離等は車両ごとに異なることから、これらを十分に把握せずに運転したことに起因する交通事故やヒヤリ・ハットの事例を用いて、新人の運転者に対し、自動車の構造上の特性を把握することを含め安全運転について適切に指導する。
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この過去問の解説 (3件)
01
原因分析によって(地図を確認しながら運転していた)、(新人で地域の地理に不慣れで知識が十分で無かった)点が事故原因の一つとして挙げられていた事から選択肢1である(事業用自動車の運転者は、多様な地理的・気象的状況下での運転を余儀なくされることから、運行経路、交通状況などを事前に把握させると共にその状況下における運転方法について新人教育を含めて適切に指導する事)が再発防止策として有効と言えます。
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02
①が解答となります。
事故分析の問題については回答の選択肢を1つずつ当てはめていくのが、解き方としては良いと思います。
その中で「明らかに違うもの」「悩むもの」「確実に正当になるもの」と大きく分けて、より問題文の状況に適切な答えを絞っていきます。
今回の問題は階層式になっており、事故の結果→なぜ→事故の原因→再発防止となっています。
図で書かれている文章を少し省略をしながらまとめます。
・歩行者に衝突
・歩行者の発見が遅れた
・左折時によく見ていなかった
・地図を確認しながら運転していた
(=周りの状況を完全には把握しきれていない)
・土地勘がなかった(=新人のため)
・新人教育が満足にされていない(=管理者側の原因)
これらをまとめると「事故の原因は運転者だけではなく、管理者側の指導教育不足にもある」ということがわかります。
そこでAに求められる対策としては
1 .事業用自動車の運転者は、多様な地理的・気象的状況下での運転を余儀なくされることから、運行経路、交通状況等を事前に把握させるとともに、それらの状況下における運転方法について、新人教育を含め適切に指導する。
上記が正しい選択となります。
②については、自動車の構造や内輪差等による運転者に現認がある場合の対策となるため、不適切となります。
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03
この問題のポイントは事故の分析結果をもとに、最終的にAに入るものは何かを考えることで、問題が解きやすくなります。
正しいです。
天候は雨で、運転者は不慣れな車高の高いトラックを運転していて、新人のため地理には慣れていなくて混雑していたために時間にも遅れていた。
歩行者は雨のために傘をさしており、これを踏まえると新人教育について適切に指導するのが正解になります。
誤りです。
天候は雨で、運転者は不慣れな車高の高いトラックを運転していて、新人のため地理には慣れていなくて混雑していたために時間にも遅れていた。
歩行者は雨のために傘をさしており、これを踏まえると新人教育について適切に指導するのが正解になります。
事故の分析結果等を理解することで、事故についての対策の仕方が分かりますので、事故の分析結果をよく把握することが大切です。
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