運行管理者(貨物)の過去問
令和3年度 CBT
貨物自動車運送事業法関係 問3

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問題

令和3年度 CBT 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、一般貨物自動車運送事業の運行管理者の行わなければならない業務として【正しいものを2つ】選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し、並びにこれらの施設を適切に管理し、及び保守すること。
  • 法令の規定により、死者又は負傷者(法令に掲げる傷害を受けた者)が生じた事故を引き起こした者等特定の運転者に対し、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせること。
  • 法令の規定により、運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びに国土交通大臣が告示で定めるアルコール検知器を備え置くこと。
  • 法令の規定により、運行指示書を作成し、及びその写しに変更の内容を記載し、運転者に対し適切な指示を行い、運行指示書を事業用自動車の運転者に携行させ、及び変更の内容を記載させ、並びに運行指示書及びその写しの保存をすること。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題のポイントはただひとつ

お金がかかることは事業者

それ以外は運行管理者の業務となることです

選択肢1. 乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し、並びにこれらの施設を適切に管理し、及び保守すること。

誤り

休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し

とありますが休憩施設の整備や仮眠施設の整備には多大な予算がかかります

よって事業者の業務となります

選択肢2. 法令の規定により、死者又は負傷者(法令に掲げる傷害を受けた者)が生じた事故を引き起こした者等特定の運転者に対し、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせること。

正しい

運転者に対し適性診断を受けさせる

つまりお金がかからないことなので運行管理者の業務となります

厳密に言えば診断料がかかりますが、

会社によっては自己負担の場合もありますゆえそのような覚え方でいいと思います

選択肢3. 法令の規定により、運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びに国土交通大臣が告示で定めるアルコール検知器を備え置くこと。

誤り

これはよく読まないと正しいものと思ってしまいます

よく見てください「アルコール検知器を備え置く」とありますね

備え置くためには予算が必要です

よって事業者の業務となります

選択肢4. 法令の規定により、運行指示書を作成し、及びその写しに変更の内容を記載し、運転者に対し適切な指示を行い、運行指示書を事業用自動車の運転者に携行させ、及び変更の内容を記載させ、並びに運行指示書及びその写しの保存をすること。

正しい

運行管理者の業務です

まとめ

仮眠施設に例えると

運行管理者の業務は管理だけです

例えばどこの部屋が埋まっててどこの部屋が使えるかなど把握しておくことなどです

保守とは設備の破損で使えなくなったものを使えるようにすることですが

お金のかかることですので事業者の業務となります

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02

費用が発生する業務=事業者

それ以外の業務=運行管理者

がポイントです。

選択肢1. 乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し、並びにこれらの施設を適切に管理し、及び保守すること。

誤り

設備の整備には大きな費用が発生するため、

事業者の業務です。

選択肢2. 法令の規定により、死者又は負傷者(法令に掲げる傷害を受けた者)が生じた事故を引き起こした者等特定の運転者に対し、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせること。

正解

適性診断料を自己負担とする会社もあります。

大きな費用は発生しませんので運行管理者の業務です。

選択肢3. 法令の規定により、運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びに国土交通大臣が告示で定めるアルコール検知器を備え置くこと。

誤り

アルコールチェッカーを据え置くには、

チェッカー本体やパソコン、ソフトのインストールなど

大きな費用が発生します。

これは、事業者の業務です。

選択肢4. 法令の規定により、運行指示書を作成し、及びその写しに変更の内容を記載し、運転者に対し適切な指示を行い、運行指示書を事業用自動車の運転者に携行させ、及び変更の内容を記載させ、並びに運行指示書及びその写しの保存をすること。

正解

運行指示書の作成、変更の管理、保存、

運転者に対しての適切な指示は運行管理者の業務です。

まとめ

費用が発生する業務=事業者

それ以外の業務=運行管理者

のポイントを抑えておけばよいと思います。

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03

この問題文では運行管理者の義務を2つ挙げるよう問われており、逆に言えばそのほかの2つの選択肢は、運行管理者以外の義務ではありません。ほかの人物、法人の義務であるので、その内容の軽重でどこまでが個人資格である運行管理者の義務か、確認していきましょう。

選択肢1. 乗務員が有効に利用することができるように、休憩に必要な施設を整備し、及び乗務員に睡眠を与える必要がある場合にあっては睡眠に必要な施設を整備し、並びにこれらの施設を適切に管理し、及び保守すること。

この問題文は休憩、睡眠に必要な施設整備、管理、保守の義務が誰にあるかがポイントです。貨物自動車運送事業法の第17条の中に、これらの施設の整備、管理、保守の義務があるのは事業者側(=会社側)としていますので、この選択肢は誤りです。確かに、運行管理者は資格と与えられた権限を持っているとはいえ、予算的にも個人でできる範囲は超えています。

選択肢2. 法令の規定により、死者又は負傷者(法令に掲げる傷害を受けた者)が生じた事故を引き起こした者等特定の運転者に対し、国土交通大臣が告示で定める適性診断であって国土交通大臣の認定を受けたものを受けさせること。

死者または負傷者が生じた事故を起こした運転者に適性診断を受けさせることは、貨物自動車運送事業輸送安全規則の第20条の中で定められており、適切な選択肢です。

選択肢3. 法令の規定により、運転者に対して点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示を与え、並びに記録し、及びその記録を保存し、並びに国土交通大臣が告示で定めるアルコール検知器を備え置くこと。

貨物自動車運送事業輸送安全規則の第20条の中で、アルコール検知器を常時有効に保持することが運行管理者としての義務として定められており、ただ備え置くだけでは不十分であり、この選択肢は誤りです。

選択肢4. 法令の規定により、運行指示書を作成し、及びその写しに変更の内容を記載し、運転者に対し適切な指示を行い、運行指示書を事業用自動車の運転者に携行させ、及び変更の内容を記載させ、並びに運行指示書及びその写しの保存をすること。

貨物自動車運送事業輸送安全規則の第20条の中で運行指示書の作成、写しへの変更内容の記載、適切な指示、運転者へ指示書を携行させることが定められており、適切な選択肢です。

まとめ

運行管理者の義務についての出題です。主に貨物自動車運送事業輸送安全規則の内容の把握となっていますが、事業者の義務か運行管理者の義務か、運行管理者の義務の中でも文言があっているか、注意してみていきましょう。

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