運行管理者(貨物)の過去問
令和3年度 CBT
貨物自動車運送事業法関係 問5

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問題

令和3年度 CBT 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

次の自動車事故に関する記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づき国土交通大臣への【報告を要するものを2つ】選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 事業用自動車が左折したところ、左後方から走行してきた自転車を巻き込む事故を起こした。この事故で、当該自転車に乗車していた者に通院による40日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。
  • 事業用自動車が走行中、アクセルを踏んでいるものの速度が徐々に落ち、しばらく走行したところでエンジンが停止して走行が不能となった。再度エンジンを始動させようとしたが、燃料装置の故障によりエンジンを再始動させることができず、運行ができなくなった。
  • 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が車道と歩道の区別がない道路を逸脱し、当該道路との落差が0.3メートルの畑に転落した。
  • 事業用自動車の運転者が高速自動車国道を走行中、ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、当該事業用自動車に積載していた消防法に規定する危険物の高圧ガスが一部漏えいした。この事故により当該自動車の運転者が軽傷を負った。

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この過去問の解説 (3件)

01

国土交通大臣への報告が必要な事故はそれほど多くはありません

覚えてしまえば簡単に解けます

選択肢1. 事業用自動車が左折したところ、左後方から走行してきた自転車を巻き込む事故を起こした。この事故で、当該自転車に乗車していた者に通院による40日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

誤りです

負傷者1名は大臣への報告が必要な事案ではありません

選択肢2. 事業用自動車が走行中、アクセルを踏んでいるものの速度が徐々に落ち、しばらく走行したところでエンジンが停止して走行が不能となった。再度エンジンを始動させようとしたが、燃料装置の故障によりエンジンを再始動させることができず、運行ができなくなった。

正しいです

事業用自動車が故障によって走行不能となった場合は国土交通大臣への報告義務があります

こんなことで?と思われるかもしれませんが逆に覚えてしまえば忘れにくいと思います

選択肢3. 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が車道と歩道の区別がない道路を逸脱し、当該道路との落差が0.3メートルの畑に転落した。

誤りです

転落で国土交通大臣への報告義務が発生するのは落差0.5メートル以上の転落からです

この場合は0.3メートルとありますので報告義務はありません

選択肢4. 事業用自動車の運転者が高速自動車国道を走行中、ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、当該事業用自動車に積載していた消防法に規定する危険物の高圧ガスが一部漏えいした。この事故により当該自動車の運転者が軽傷を負った。

正しいです

タンクローリー等、危険物運搬車両からの漏洩は国土交通大臣への報告義務が課せられています

まとめ

故障による走行不能

0.5メートル以上の落差で転落

危険物(液体・ガス)の漏洩

これら国土交通大臣への報告事案はよく出されます

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02

自動車事故報告規則(昭和26年運輸省令)第2条に規定する事故を重大事故と言います。

事項はあまり多くないので覚えてしまえば大丈夫です。

選択肢1. 事業用自動車が左折したところ、左後方から走行してきた自転車を巻き込む事故を起こした。この事故で、当該自転車に乗車していた者に通院による40日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

誤り

負傷者が10人以上ならば重大事故ですが、

負傷者が1人なので報告を要しません。

選択肢2. 事業用自動車が走行中、アクセルを踏んでいるものの速度が徐々に落ち、しばらく走行したところでエンジンが停止して走行が不能となった。再度エンジンを始動させようとしたが、燃料装置の故障によりエンジンを再始動させることができず、運行ができなくなった。

正しい

車両装置の故障により、運行が出来なくなったことは重大事故に相当します。

よって、報告を要します。

選択肢3. 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が車道と歩道の区別がない道路を逸脱し、当該道路との落差が0.3メートルの畑に転落した。

誤り

道路との落差が0.5メートルならば重大事故ですが

0.3メートルならば報告は要しません。

選択肢4. 事業用自動車の運転者が高速自動車国道を走行中、ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、当該事業用自動車に積載していた消防法に規定する危険物の高圧ガスが一部漏えいした。この事故により当該自動車の運転者が軽傷を負った。

正しい

危険物の漏えいは重大事故に相当します。

よって、報告を要します。

まとめ

よく覚えておけばしっかり正解出来ます。

参考になった数13

03

問題文中の自動車事故報告規則では、「自動車事故報告規則(昭和二十六年運輸省令第百四号)第二条」で定義される事故を対象とします。事故報告の対象となる定義や前提、判断基準をしっかり覚えておきましょう。

選択肢1. 事業用自動車が左折したところ、左後方から走行してきた自転車を巻き込む事故を起こした。この事故で、当該自転車に乗車していた者に通院による40日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

誤りです。

第三項の「死傷事故」で重傷者について触れられていますが、自賠責法施行令(自動車損害賠償保障法施行令)第五条第二号又は第三号により、入院が条件となります。

 

選択肢2. 事業用自動車が走行中、アクセルを踏んでいるものの速度が徐々に落ち、しばらく走行したところでエンジンが停止して走行が不能となった。再度エンジンを始動させようとしたが、燃料装置の故障によりエンジンを再始動させることができず、運行ができなくなった。

正解です。

第十一項の「運行不能事故」に該当します。

選択肢3. 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が車道と歩道の区別がない道路を逸脱し、当該道路との落差が0.3メートルの畑に転落した。

誤りです。

第一項の「転落事故」に該当しますが、報告書の様式では落差0.5m以上と定められています。

選択肢4. 事業用自動車の運転者が高速自動車国道を走行中、ハンドル操作を誤り、道路の中央分離帯に衝突したことにより、当該事業用自動車に積載していた消防法に規定する危険物の高圧ガスが一部漏えいした。この事故により当該自動車の運転者が軽傷を負った。

正解です。

第五項の「積載物漏洩事故」に該当します。他にも危険物・火薬類なども対象となります。

まとめ

事故報告の対象となる事故の前提条件や判断基準となる数字についてしっかり理解しましょう。

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