管理栄養士の過去問
第28回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問42

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第28回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問42 (訂正依頼・報告はこちら)

呼吸器系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 気管支平滑筋は、副交感神経の興奮で弛緩する。
  • 横隔膜は、呼気時に収縮する。
  • 1秒量とは、最大呼気位から最初の1秒間に吸入できる量である。
  • 二酸化炭素は、血液中で重炭酸イオン(HCO3-)になる。
  • 血中二酸化炭素分圧の上昇は、ヘモグロビンの酸素結合能力を増加させる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は 4 です。

1:副交感神経が興奮すると、気管支平滑筋が収縮し、気管支内径が狭くなります。休んでいる時(副交感神経が優位の時)は、たくさんの空気は必要ないためです。

2:呼気時には横隔膜が弛緩し、胸腔が狭くなります。吸気時には横隔膜が収縮し、胸腔が広くなります。

3:努力肺活量(できるだけたくさん息を吸って、一気に吐き出した量)のうち、最初の1秒間に吐き出した量を1秒量といいます。また、(1秒量÷努力肺活量)×100の値を1秒率といいます。

5:ヘモグロビンは、酸素分圧が高い(酸素の濃度が高い)ほど、酸素と結合しやすく、酸素分圧が低いほど、酸素を手放しやすい性質を持っています(肺で酸素を受け取り、各組織に届けるため)。血中二酸化炭素分圧の上昇ということは、酸素分圧の低下ということなので、ヘモグロビンの酸素結合能力は低くなります。

参考になった数50

02

正解は 4 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/呼吸器系からの出題です。

1.気管支平滑筋は副甲状腺の興奮で収縮します。呼吸量に合わせて気管支の太さを調節しています。

2.横隔膜が収縮するのは吸気時です。

3.1秒量は、最大吸気位からできるだけはやく息を吐き出した時に、最初の1秒間に呼出できる量のことです。

4.記載の通りです。二酸化炭素は水と結合して炭酸となり、さらに水素イオンと結合して重炭酸イオンとなります。

5.血中二酸化炭素分圧が上昇していると、組織では酸素が欠乏しているので、ヘモグロビンの酸素結合能力を低下させます。

参考になった数18

03

正解は 4 です。

1 副交感神経が優位である場合、体はエネルギーを確保するために休息状態になります。よって、呼吸の際に必要な空気の量も減るため、気管支平滑筋は収縮し、気管支の内径が小さくなります。


2 横隔膜は呼気時に弛緩し、胸腔の体積を小さくします。すると胸腔内圧が上昇して肺がしぼむため呼気が生じます。

胸腔内圧は常に陰性であるため、胸腔の体積が減少するとその陰圧が弱ます。これは言い換えると胸腔内圧が上昇すると言えます。

3 1秒率とは、努力肺活量に対する一秒量の割合です。

一秒量⇒息を思い切り吸い込んで、はいた時の最初の一秒の量

努力肺活量⇒最大呼気位から最大吸気位まで一気に出した時の呼吸量

5 ヘモグロビンは酸素分圧が高いときには酸素との親和性は増し、低い時には解離しやすい性質を持っています。
二酸化炭素分圧が高いということは、つまり酸素分圧が低いということなので酸素との親和性は低下します。

参考になった数10