管理栄養士の過去問
第28回
食べ物と健康 問73
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問題
第28回 管理栄養士国家試験 食べ物と健康 問73 (訂正依頼・報告はこちら)
海藻類の調理に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- わかめは、灰干しにより色が鮮やかになる。
- こんぶ表面の粉は、旨味に関わる。
- 含まれる多糖類は、ゆでると甘味をもたらす。
- 生のわかめを湯通しすると、色調が緑色に変化する。
- てんぐさの凝固性成分は、常温で固体である。
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この過去問の解説 (3件)
01
食べ物と健康/食品の分類と食品の成分からの出題です。
1.わかめのクロロフィルがクロロフィリンに変化するため、色が鮮やかになります。
2.表面の粉はマンニトールで、旨味に関わっています。
3.海藻類に含まれる多糖類は茹でても分解されないため、甘味にはなりません。
4.色素はクロロフィルとフコキサンチンで、ゆでるとフコキサンチンが赤からオレンジ色になるため、クロロフィルの緑とあわせて、緑色を呈します。
5.てんぐさから作られる寒天は常温で凝固します。
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02
1 わらなどの灰をまぶし、天日干しをしたワカメを灰干しワカメと言います。灰はアルカリ性であるため、ワカメのクロロフィルをクロロフィリンという安定型に変化させることができます。よって、鮮やかな緑を保つことが出来るようになります。
2 昆布の白い粉は、マンニトールという糖アルコールで甘味を呈し、うまみにも関与します。
3 海藻類に含まれる多糖類は、水溶性の食物繊維で粘性をもつアガロース、アガロペクチン、カラギーナンなどである。茹でても分解はされないので甘味にかわることはありません。
4 生ワカメはクロロフィル(緑)+フコキサンチン(赤)の状態であるため、褐色を示します。しかし加熱により二つが分離し、フコキサンチンが橙黄色となるため、わかめはあざやかな緑を示します。
5 てんぐさの凝固成分である、アガロースとアガロペクチンは常温で個体です。
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03
1、 わかめを、草木灰による処理をして乾燥したものを灰干しわかめといいます。灰のアルカリにより、色素成分のクロロフィルが、より安定したクロロフィリンに変化することで、鮮やかな緑色を保つことができます。
2、 こんぶ表面の白い粉の成分は、主に甘みを呈するマンニトールです。マンニトールは旨味にも関わり、独特の風味を呈します。
3、 誤りです。
海藻類に含まれる多糖類は、主に水溶性の食物繊維です。粘着性があるため、増粘多糖類とも呼ばれます。代表的なものは、アルギン酸、フコイダン、アガロース、アガロペクチン、カラギーナンなどで、ゆでても分解されないため、甘味はもたらしません。
4、 生わかめの色素成分には、緑色のクロロフィルと、赤褐色のフコキサンチンがあります。それぞれタンパク質と結合して存在していますが、湯通しするとタンパク質が変性し、フコキサンチンは黄色に変化します。すると、クロロフィルの緑色が際立ち、わかめの色は鮮やかな緑色に変化します。
5、 てんぐさは、寒天の原材料のひとつです。その凝固成分はアガロースやアガロペクチンであり、常温では固体です。
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