管理栄養士の過去問
第28回
基礎栄養学 問82
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第28回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問82 (訂正依頼・報告はこちら)
食後の脂質代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 血中のカイロミクロン(キロミクロン)が増加する。
- エネルギー源としての脂肪酸の利用が高まる。
- リポたんぱく質リパーゼの活性が低下する。
- 脂肪組織から放出される脂肪酸量は増加する。
- 肝臓からのVLDLの分泌が減少する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
不溶性である脂質は、血液中ではたんぱく質と結合した状態で各臓器に運搬されます。この、脂質とたんぱく質の複合体をリポたんぱく質といいます。リポたんぱく質は、粒子の大きさや比重の違いによりカイロミクロン(キロミクロン)、VLDL、LDL,HDLに分類されます。
1、 文章通りです。
食事由来の脂質は、小腸から吸収されるとカイロミクロン(キロミクロン)となって全身の組織へ運ばれます。よって、食後の血中カイロミクロン(キロミクロン)は増加します。
2、 食後は、エネルギー源として糖質の利用が高まります。脂肪酸の利用が高まるのは、糖質からのエネルギー産生が低下する空腹時です。
3、 リポたんぱく質リパーゼは、カイロミクロン(キロミクロン)やVLDLに含まれる中性脂肪を分解して、筋肉や脂肪細胞に取り込ませるはたらきを持つ酵素です。食後は、リポたんぱく質リパーゼの活性は高まります。
4、 食後は、脂肪組織から放出される脂肪酸量は減少します。脂肪酸の放出が高まるのは、糖質からのエネルギー産生が低下する空腹時です。
5、 小腸から吸収された脂質は、カイロミクロン(キロミクロン)によって運搬され、最後は肝臓に運ばれます。肝臓に取り込まれた脂質は、代謝されたのち、VLDLの形で再び血液中に放出されます。よって、食後は肝臓からのVLDLの分泌は増加します。
参考になった数33
この解説の修正を提案する
02
正解は 1 です。
2 エネルギー源として、脂肪酸の利用が高まるのは空腹時です。食後は糖質が主にエネルギー源として利用されます。
3 リポたんぱく質リパーゼとは、脂質をトリグリセリドと遊離脂肪酸に分解する酵素です。分解された遊離脂肪酸は、肝臓や腎臓で再トリアシルグリセロールに再合成されて貯蔵されます。
4 空腹時は脂肪組織から放出される脂肪酸量が増加します。
5 VLDLは肝臓中のトリアシルグリセロールを末梢組織に運ぶ役割をしています。よって食後肝臓へのトリアシルグリセロールの取り込みが多くなると、VLDLも分泌量が増加します。
参考になった数8
この解説の修正を提案する
03
基礎栄養学/脂質の栄養からの出題です。
1.正しい記載です。カイロミクロンは食事によって摂取した脂質を遊離脂肪酸の形で末梢組織に供給する役割を担っています。
2.食後は糖質をエネルギー源として利用するので、脂肪酸の利用は低下します。
3.食事をするとインスリンが分泌されますが、インスリンにはリポたんぱく質リパーゼを活性化する作用があります。
4.脂肪組織から脂肪酸が放出されるのは空腹時で、筋肉などの末梢組織でエネルギー源として利用されます。
5.食後の肝臓で脂肪酸はトリアシルグリセロールとなり、アポたんぱく質に取り込まれてVLDLとなるため、分泌が増加します。
参考になった数7
この解説の修正を提案する
前の問題(問81)へ
第28回問題一覧
次の問題(問83)へ