管理栄養士の過去問
第27回
社会・環境と健康 問12
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問題
第27回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問12 (訂正依頼・報告はこちら)
わが国におけるHIV・エイズ(AIDS)に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- エイズは、感染症法の対象疾患(5類感染症)である。
- 血液、精液、膣分泌液を介してHIV感染が起こる。
- 集団におけるHIV感染者の把握は難しい。
- カリニ肺炎、カポジ肉腫を発症した場合、エイズと診断される。
- 母子感染は確認されていない。
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この過去問の解説 (3件)
01
エイズ(後天性免疫不全症候群)は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染によって引き起こされ、細胞性免疫不全状態となる疾患です。
1983年に米国で発見され、その後、急速に広がり世界的感染症になりました。
特に開発途上国であるアフリカ地域、東南アジア地域では、壮年層の発症が多く、国の活力の低下が懸念されています。
エイズは、HIVが直接血管内に入ることにより起こる疾病であり、主な感染経路は「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」となっています。
以下、詳細の説明です。
1.エイズは感染症法の対象疾患(5類感染症)に含まれており、発生報告が義務づけられています。
2.血液、精液、膣分泌液を介してHIV感染が起こります。
3.上述の通り、HIVの主な感染経路は「性的感染」、「血液感染」、「母子感染」です。
よって、感染経路をたどることで各集団での感染者の把握が可能です。
なお、日本では厚生労働省によるエイズ発生動向調査が行われており、HIV感染者の国籍別、性別、感染経路別、年齢別、感染地域別等のデータが4半期ごとに発表されています。
4.厚生労働省はエイズ発症の基準とする23の合併症を定めています。
カリニ肺炎(ニューモシスチス肺炎)とカポジ肉腫は共にその基準に含まれています。
中でも、カリニ肺炎はエイズ指標疾患の中で最も感染率が高い疾患です。
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02
【5.母子感染は確認されていない。】です。
主な感染経路は、HIV感染者との性行為、血液、母子感染です。
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03
社会・環境と健康/主要疾患の疫学と予防対策からの出題です。
1.正しい記載です。
2.正しい記載です。感染経路のほとんどが性的接触によるものです。
3.正しい記載です。
4.カリニ肺炎は近年ヒトで発症しないことがわかってきたが、もしカリニ肺炎やカポジ肉腫を発症すると、HIV感染を強く疑う。
5.少数ではあるが、母子感染も起こりうる。
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