管理栄養士の過去問
第27回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問43
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問題
第27回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問43 (訂正依頼・報告はこちら)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- フィッシャー比が上昇する。
- 1秒量は病期分類に用いられる。
- 高齢になるほど患者数が減少する。
- 拘束性障害に分類される。
- 安静時エネルギー消費量が低下する。
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この過去問の解説 (4件)
01
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/呼吸器系からの出題です。
1.フィッシャー比とは、分岐鎖アミノ酸/芳香族アミノ酸のモル比のことです。慢性閉塞性肺疾患では低下します。
2.正しい記載です。1秒量とは思い切り吸い込んで吐き出すときに、吐き出しの1秒間に出る空気の量のことです。
3.高齢になるほど、患者数は増加します。
4.拘束性障害は肺活量が低下しますが、COPDは1秒量が低下するので、閉塞性障害に分類されます。
5.安静時エネルギー消費量は増加します。呼吸器の酸素消費量が増大するためです。
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02
【2.1秒量は病期分類に用いられる。】です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、1秒量を努力肺活量で割った1秒率の値が70%未満のときに診断されますが、病期はの場合は、進行とともに努力肺活量も低下するので、1秒量と努力肺活量の比である1秒率を用いると病期の進行を正確に把握できなくなるため、1秒量を用います。
1.安静時の消費エネルギー増加や、腹部膨満感などによる食欲不振のため、たんぱく質エネルギー栄養障害(PEM)を起こしやすくなり、骨格筋たんぱく質の崩壊が進むことで、血中フィッシャー比は低下します。
3.高齢になるほど患者数は増加します。
4.閉塞性障害に分類されます。
慢性気管支炎と肺気腫の病変がさまざまな程度に存在しています。
5.安静時エネルギー消費は、努力呼吸を行うため、骨格筋の運動量増加により増加します。
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03
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じる肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に多く発症する生活習慣病です。
様々な程度の気腫病変と気道病変が混在している病態として、慢性気管支炎と肺気腫の両者を区別せず一括してCOPDと扱われるようになりました。
1.フィッシャー比とは、分岐アミノ酸と芳香族アミノ酸のモル比を指します。
肝臓のアミノ酸代謝異常で低下するため、肝機能の検査に利用されます。
3.男性に多く、高齢になるほど増加します。
4.COPDは進行性の閉塞性障害(1秒率が70%未満の状態)に分類されます。
拘束性障害とは、年齢や身長、性別による予測値に対するパーセンタイル(%VC)が80未満の場合を指します。
5.代謝亢進により、安静時エネルギー消費量が増加します。
炎症性サイトカインの増加、食事摂取量の減少などの症状もあわせて、痩せの原因となります。
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04
喫煙習慣のある中高年の多くみられ、せきやたん、呼吸困難などが起こります。
1.フィッシャー比とは、分岐鎖アミノ酸と芳香族アミノ酸のモル比のことを言います。肝機能低下の指標として利用されます。
2.最大限に呼吸できる量を全体量、そのうちの最初の1秒で呼吸できる量を1秒量といいます。
1秒量÷全体量=1秒率と言い、COPDの診断基準として利用されています。
3.高齢になるほど罹患率は上昇します。
4.拘束性の肺疾患は、肺細胞の線維化や硬直により、肺の実質的な容量が減少し、肺を膨らませることができない状態を言います。
慢性閉塞性肺疾患が名前の通り、閉塞性肺疾患です。閉塞性肺疾患は炎症などによる肺細胞や気管支の閉塞で呼吸がうまくできない状態のことを言います。
5.COPD患者では慢性的な肺の炎症や呼吸筋の働きの増大により、安静時エネルギー消費量は上昇します。低栄養状態に陥る患者も多いため、一般的には健康な人の1.5~1.7倍のエネルギー量を増やす必要があると言われています。
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