管理栄養士の過去問
第27回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問48
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問題
第27回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問48 (訂正依頼・報告はこちら)
血液疾患に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 血友病では、凝固因子の異常がみられる。
- 播種性血管内凝固症候群(DIC)では、フィブリン分解産物(FDP)が増加する。
- ビタミンKの欠乏では、プロトロンビン時間(PT)が延長する。
- 再生不良性貧血では、ハプトグロビンが低下する。
- 鉄欠乏性貧血では、血清フェリチン値が低下する。
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この過去問の解説 (3件)
01
再生不良性貧血では、赤血球・白血球・血小板の3系統が減少するいわゆる汎血球が減少します。
1.血友病では、凝固因子の異常がみられます。
血友病は血液凝固に関わる第Ⅷ因子または第Ⅸ因子の異常が原因で起こる先天的な出血性疾患です。
2.播種性血管内凝固症候群(DIC)は、重い基礎疾患に伴って発症します。
凝固因子が大量に血中に放出され、全身の小血管に微小血栓が形成されることにより、二次的な虚血による臓器障害を引き起こします。
血栓の形成増加に伴い、フィブリン分解産物(FDP)が増加します。
3.ビタミンK欠乏症では、プロトロンビン時間(PT)が延長します。
これは、プロトロンビン時間と関係のある血液凝固因子がビタミンKを必要とするためです。
5.鉄欠乏性貧血では、血清フェリチン値が低下します。
鉄欠乏性貧血は、ヘモグロビン量が男性で13g/dl以下、女性で12g/dl以下の状態を言います。
血清フェリチン値や血清鉄の低下などで診断されます。
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02
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/血液・造血器・リンパ系からの出題です。
1.血友病は血液凝固因子の欠損により血液凝固異常を起こす遺伝性疾患です。
2.播種性血管内凝固症候群では、血液凝固系の亢進によって多くの微小血栓が作られてしまい、その除去のためにフィブリンを溶かす線溶系が亢進します。
3.ビタミンKは血液凝固に関連しているビタミンとして有名です。
4.ハプトグロビンが低下するのは、溶血性貧血です。溶血性貧血では赤血球が壊れてヘモグロビンが遊離し、ハプトグロビンの消費が亢進します。
5.フェリチン値は貯蔵鉄との相関から、貧血の検査にも使われます。
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03
【4.再生不良性貧血では、ハプトグロビンが低下する。】です。
ハプトグロビンが低下するのは、溶血性貧血です。
ハプトグロビンは、ヘモグロビンの輸送たんぱく質で、溶血した赤血球から放出される多量のヘモグロビンを処理するために消費されるので、血中ハプトグロビン濃度は低下します。
1.血友病は、血液凝固因子である第Ⅷ因子または、第Ⅸ因子が生まれつき欠乏してることにより、血液凝固不良や、出血が止まらなくなる疾患です。
2.播種性血管内凝固症候群(DIC)は、敗血症や癌、白血病、ウイルス感染などにより血液凝固反応が亢進し、全身の細小血管に血栓が形成される病態を示す症候群のことです。
血栓形成増加に伴い、フィブリン分解産物の増加、プロトロンビン時間の延長がみられます。
3.ビタミンK欠乏によって、ビタミンK依存性凝固因子がうまく働けなくなる事によりプロトロンビン時間(PT)が延長します。
5.鉄欠乏性貧血は、血清鉄とフェリチンの減少などにより診断されます。
ヘモグロビン値が低下していなくても、貯蔵鉄である血清フェリチン値が低下していれば潜在性鉄欠乏状態となります。
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