管理栄養士の過去問
第27回
応用栄養学 問96
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問題
第27回 管理栄養士国家試験 応用栄養学 問96 (訂正依頼・報告はこちら)
新生児期・乳児期の栄養ケアに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- フェニルケトン尿症では、低フェニルアラニンミルクを用いる。
- 二次性乳糖不耐症では、乳糖強化食品を補う。
- 新生児頭蓋内出血の予防として、ビタミンEを投与する。
- 母乳性黄疸が出現した場合には、母親のカロテン摂取量を制限する。
- 日本人の食事摂取基準(2010年版)では、人工乳の組成に基づいて目安量(AI)を策定している。
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この過去問の解説 (3件)
01
よって、正しい答えとなります。
2.二次性乳糖不耐症では、乳糖を分解する酵素が体内に存在しないためにうまく代謝されないので、乳糖除去食品を使用します。
3.母乳中にビタミンK含有量が少ないこと、母乳栄養児の腸内に多いビフィズス菌がビタミンKの合成を妨げることにより、頭蓋内出血を及ぼします。その予防のため、ビタミンKを投与します。
4.健康な新生児であれば、生後10日ほどで黄疸が消失するため、制限の必要はありません。
5.日本人の食事摂取基準(2010年版)では、母乳の組成に基づいて目安量を策定しています。
※2015年版でも同様です。
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02
1:フェニルケトン尿症は、体内でフェニルアラニンを上手く代謝できずに、尿中に出てきてしまっている状態です。よって、フェニルアラニンの摂取を制限します。
2:二次性乳糖不耐症では、乳糖摂取を制限します。
二次性乳糖不耐症は、ウイルスによる感染性腸炎で小腸粘膜等が傷害されることにより、乳糖分解酵素であるラクターゼの活性が低下し、乳糖を消化できない状態です。よって、乳糖の摂取を制限します。
3:新生児頭蓋内出血の予防としては、ビタミンK(ビタミンK2シロップ)を投与します。
4:母乳性黄疸は、母乳に含まれるブレグナンジオールや遊離脂肪酸が、肝臓でのビリルビンのグルクロン酸抱合を低下させることにより起きます。
特にカロテン摂取量を制限することはありません。
5:日本人の食事摂取基準(2010年版)では、人工乳ではなく母乳の組成に基づいて目安量(AI)を策定しています。
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03
応用栄養学/新生児期、乳児期からの出題です。
1.正しい記載です。フェニルアラニンの制限が必要となります。
2.二次性乳糖不耐症は、感染性腸炎によって引き起こされるので、腸管の乳糖分解酵素活性が回復するまで乳糖のない食事を行います。
3.新生児頭蓋内出血の予防には、ビタミンKを投与します。
4.母乳性黄疸と母親のカロテン摂取量には関係がないので、制限は必要ありません。
5.母乳の組成に基づいた目安量が設定されています。
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