管理栄養士の過去問
第27回
応用栄養学 問105

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問題

第27回 管理栄養士国家試験 応用栄養学 問105 (訂正依頼・報告はこちら)

低圧環境(高地)による身体の初期変化である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 呼吸数は低下する。
  • 肺胞内酸素分圧は上昇する。
  • 食欲は亢進する。
  • ヘマトクリット値は低下する。
  • 口渇感は低下する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 5 です。

1:呼吸数は増加します。
高地は酸素が薄いため、それを必死に取り込もうとして、呼吸数が増えます。

2:肺胞内酸素分圧は低下します。

3:一般的に食欲は減退します。

4:ヘマトクリット値は上昇します。
ヘマトクリット値とは、血液中の赤血球容積の割合のことです。高地の低酸素状況下では、酸素運搬能力を高めるために、赤血球内のヘモグロビン濃度を上げ、赤血球数そのものも増やすため、必然的にヘマトクリット値も上昇します。

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02

◎低圧環境では…
・肺胞酸素分圧(PA・O2)の低下が動脈化学受容器を介して呼吸中枢を刺激し、まず肺換気量が増大します。
・低酸素状態では心臓機能が亢進し、安静時心拍出量が増大するので末梢組織への血流が増大します。

1. 心臓機能が亢進するため、呼吸数は増加するので誤となります。

2. 肺胞内酸素分圧は低下するので誤となります。

3. 食欲は低下します。よって誤となります。比較的短時間に3500m以上の高山に上った場合、酸素欠乏のために高山病に陥ることがあります。倦怠感、悪心、嘔吐、食欲不振、頭痛、呼吸困難などの症状を呈します。

4. ヘマトクリット値とは、血液中に占める血球の体積の割合を示す数値です。低圧環境では、赤血球数やヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値は増加し、酸素運搬能力が向上します。よって誤となります。

5. 換気量増大により呼気からの水分蒸散が顕著になるので、1日3~4リットルの水分摂取が必要になります。しかし、低圧環境では口渇感覚の麻痺により水分の要求が低下し、脱水症状に陥りやすくなります。よって正となります。

よって正解は、5. となります。

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03

正解は 5 です。

1:低圧環境では、呼気中の酸素分圧が低下するので、呼吸数は増加します。

2:低圧では低酸素環境となるため、肺胞内の酸素分圧は低下します。

3:食欲は減退します。

4:ヘマトクリット値は上昇します。ヘマトクリットは血液中に占める赤血球の容積のことで、高地順応によって上昇していきます。

5:記載の通りです。

応用栄養学/環境と栄養からの出題です。
低圧環境下では気圧低下による低酸素状態となり、高山病の症状(頭痛、めまい、呼吸困難、吐き気など)が起こります。
しかし数週間経過すると高地順応が起こり、酸素運搬能力も回復していきます。
初期変化としては、食欲低下や肺換気量の増大、口渇感の鈍化が見られます。

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