管理栄養士の過去問
第27回
臨床栄養学 問133
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問題
第27回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問133 (訂正依頼・報告はこちら)
肥満に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 超低エネルギー食は、1,000 kcal/日である。
- 原発性肥満では、除脂肪体重を減らす。
- 原発性肥満では、月経異常は起こらない。
- インスリン感受性が高まる。
- クッシング症候群では、中心性肥満を呈する。
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この過去問の解説 (3件)
01
2. 原発性肥満とは、過栄養や運動不足を原因とする単純性肥満のことで、肥満症の95%を占めています。一方症候性肥満は、肥満を生じる病態(クッシング症候群、甲状腺機能低下症、遺伝性肥満、視床下部性肥満など)による肥満のことです。原発性肥満では、除脂肪体重ではなく脂肪体重を減らす必要があるので誤となります。
3. 原発性肥満の量的異常による肥満では、月経周期の異常や月経量と周期の異常、無月経、月経随伴症状の異常などの月経異常がみられるので誤となります。
4. 肥満は、インスリン感受性が低くなる、つまりインスリン抵抗性が高まっています。インスリン抵抗性とは、肥満などが原因でインスリンがききにくくなり、ブドウ糖が細胞に十分に取り込まれなくなった状態をいいます。よって誤となります。
5. クッシング症候群は、副腎皮質ステロイドホルモンのコルチゾールが過剰に分泌され、満月様顔貌や中心性肥満などの症状を示すので正となります。
よって正解は、5. となります。
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02
臨床栄養学/疾病・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。
1:超低エネルギー食は1日の摂取エネルギーが600kcal以下となります。
2:原発性肥満とは、肥満のうち、原因が不明のものを指します。減らしたいのは除脂肪体重ではなく、体脂肪量です。
3:肥満症の診断基準に必要な合併症には月経異常も含まれていて、原発性肥満でも月経異常が見られます。
4:肥満度が高まると、インスリンに対しては抵抗性が高まります。
5:文章の通りです。クッシング症候群は副腎皮質ホルモンのグルココルチコイドの過剰分泌が慢性的に起こることで引き起こされます。中心性肥満とは体幹肥満のことです。
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03
1:超低エネルギー食は、600kcal/日です。
2:原発性肥満(単純性肥満)では、除脂肪体重ではなく脂肪体重を減らします。
食べ過ぎや運動不足などが原因の原発性肥満に対し、クッシング症候群など何らかの疾患を原因とする肥満は、症候性肥満といいます。
3:原発性肥満では、脂溶性の女性ホルモンが、増大した脂肪細胞に取り込まれてうまく作用せず、月経異常を引き起こすこともあります。
4:インスリンの感受性が低くなることで、血液中のブドウ糖が細胞に取り込まれにくくなり、糖尿病を招きます。
5:クッシング症候群とは、副腎皮質ホルモンである糖質コルチコイド(コルチゾール)が過剰に分泌されることにより、引き起こされる特徴的な症状の総称です。
その一つとして、糖質コルチコイドには筋肉たんぱく質の異化作用があるため、筋力が低下し、筋萎縮のため四肢が細くなり、中心性肥満(体幹肥満)を呈します。
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