管理栄養士の過去問
第27回
公衆栄養学 問155
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問題
第27回 管理栄養士国家試験 公衆栄養学 問155 (訂正依頼・報告はこちら)
開発途上国の健康・栄養問題の現状に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 肥満者数が、増加傾向にある。
- 5歳未満児の死亡率が、上昇傾向にある。
- 栄養の二重苦(double burden of malnutrition)が発生している。
- 主な微量栄養素欠乏は、ビタミンA、鉄、ヨウ素である。
- 栄養不足者数は、アジア・太平洋地域が最も多い。
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この過去問の解説 (3件)
01
5歳未満児では栄養不良が問題としてあげられていますが、死亡率は減少傾向にあります。
1.肥満者数は増加傾向にあります。
3.栄養の二十苦(栄養の過剰摂取と低栄養)が発生しています。
4.主な微量栄養素欠乏はビタミンA、鉄、ヨウ素です。
5.栄養不足者数は、アジア・太平洋地域が最も多いです。
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02
以下、詳細の説明です。
1.×(正しい記載)
1980年以来、途上国での肥満症の人数の割合は3倍以上増加しています。
2.○(誤っている記載)
ユニセフの調査によると、5歳未満児の死亡率は1990年代と比べて
3倍のペースで削減されています。
1990年では1000人生まれた子供のうち90人が、2015年では30人が5歳未満で死亡しています。
なお、5歳未満児の主な死亡原因には、肺炎や下痢、
マラリアなどが挙げられます。
3.×(正しい記載)
栄養の二重苦(double burden of malnutrition)とは、
同じ地域に過剰栄養と低栄養が混在することを指します。
特に発展途上国で課題となりつつあります。
4.×(正しい記載)
ビタミンA欠乏は子どもの失明の原因となったり、はしかや麻疹、
マラリアによる死亡のリスクを高めたりします。
鉄欠乏は世界で最も一般的な栄養不良の症状であり、
知能発達を遅らせます。
ヨウ素は、妊娠時の不足により知能障害を持った子どもが生まれます。
5.×(正しい記載)
世界で慢性的に飢餓に苦しむ8億500万人のうち、
半数以上がアジア・太平洋地域に住んでいるため、
栄養不足者数が多いです。
次に多いのが、サハラ砂漠以南のアフリカです。
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03
5歳未満児の栄養不足はいまだ解決していませんが、それでも死亡率は低下の傾向にあります。
一方、最近の開発途上国では栄養過多による肥満も増えており、栄養の不足と過多、両方の問題が共存していることを「栄養の二重苦」としています。
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