管理栄養士の過去問
第26回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問23

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問題

第26回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

生体エネルギーと代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • Na+, K+-ATPaseは、K+を細胞外へ排出する。
  • 代謝過程で生じた熱は、身体活動のためのエネルギー源として利用することができる。
  • 脂肪酸のβ酸化経路には、中間代謝物と酸素分子が反応する過程はない。
  • 摂取した水分子の酸素原子は、呼気中の二酸化炭素分子には含まれない。
  • 脱共役たんぱく質(UCP)は、酸化的リン酸化を促進する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。

1.Na+,K+-ATPaseは、Na+を細胞外へ排出し、K+を細胞内に取り込みます。

2.代謝過程で生じた熱は、身体活動のためのエネルギー源として利用することはできません。
身体活動のためのエネルギー源としては、主にATPが利用されます。

4.摂取した水分子の酸素原子は、呼気中の二酸化炭素分子には含まれます。

5.脱共役たんぱく質(UCP)は、酸化的リン酸化を抑制(脱共役)します。

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02

1.Na+,K+-ATPaseは、K+を細胞内へ、Na+を細胞外へ排出し、能動輸送で使用されます。

2.代謝過程で生じた化学エネルギーは、身体活動のためのエネルギー源となりますが、熱は体温の上昇に使用されます。

3.長鎖脂肪酸は細胞質で活性化されてアシル-CoAになりますが、ミトコンドリア内膜をを通過できないので、いったんカルニチンと結合してから、ミトコンドリアのマトリックス内に取り込まれます。そして、再び脂肪酸アシル-CoAに再生されます。カルニチンやアシル-カルニチンはミトコンドリア内膜を通る事ができます。ミトコンドリアに取り込まれた脂肪酸アシル-CoAはβ酸化の出発原料となり,アセチル-CoAにまで分解されます。この過程において、中間代謝物と酸素分子が反応するところはありません。
よって、正しい答えとなります。

4.摂取した水分子の酸素原子は、呼気中の二酸化炭素分子に含まれます。

5.脱共役たんぱく質(UCP)は、電子伝達系でミトコンドリアの膜間腔に蓄積されたH+を、ATP合成酵素のかわりに通して熱を放出するため、酸化的リン酸化を阻害します。

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03

正解は 3 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/生体エネルギーと代謝からの出題です。

1:Na+、K+-ATPasehaは、K+を細胞内に、Na+を細胞外に交換移動させます。

2:身体活動に利用されるエネルギー源は主にATPです。代謝過程で生じた熱を利用することはできません。

3:記載の通りです。

4:TCA回路において水分子由来の酸素原子の一部が炭素と結合して、二酸化炭素として呼気中に排泄されます。

5:脱共役たんぱく質(UCP)は、電子伝達のエネルギーをATPではなく熱エネルギーに変えてしまうもので、酸化的リン酸化を促進するのではなく、脱共役します。

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