管理栄養士の過去問
第26回
基礎栄養学 問82

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問題

第26回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問82 (訂正依頼・報告はこちら)

脂質の体内代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • ケトン体は、肝臓でエネルギー源として利用される。
  • コレステロールは、エネルギー源として利用される。
  • 血中の遊離脂肪酸は、アルブミンに結合して運搬される。
  • インスリンは、ホルモン感受性リパーゼの働きを促進する。
  • LDLは、トリアシルグリセロールを含有していない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。

血中の遊離脂肪酸は、80~90%がアルブミンと結合して運搬されます。

1.肝臓にはケトン体を代謝する酵素がないので、ケトン体をエネルギー源として利用することはできません。

2.コレステロールは、エネルギー源にはなりません。
コレステロールは細胞膜の構成成分や胆汁酸、ステロイドホルモン、プロビタミンD3の前駆体として利用されます。

4.インスリンは、ホルモン感受性リパーゼの働きを抑制します。
ホルモン感受性リパーゼの働きを促進するのは、グルカゴンやアドレナリン、ノルアドレナリン等です。

5.LDLは、コレステロールが約50%、リン脂質が約20%、たんぱく質が約20%、トリアシルグリセロールを約10%含有しています。

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02

基礎栄養学/脂質の栄養からの出題です。

選択肢1. ケトン体は、肝臓でエネルギー源として利用される。

肝臓にはケトン体を処理する酵素が存在しないので、エネルギー源として利用できません。

選択肢2. コレステロールは、エネルギー源として利用される。

コレステロールはエネルギー源としてではなく、細胞膜の構成成分などとして働きます。

選択肢3. 血中の遊離脂肪酸は、アルブミンに結合して運搬される。

正しい記載です。

血中脂質はリポたんぱく質として運搬されます。

選択肢4. インスリンは、ホルモン感受性リパーゼの働きを促進する。

インスリンはホルモン感受性リパーゼの働きを抑制します。

選択肢5. LDLは、トリアシルグリセロールを含有していない。

LDLにはトリアシルグリセロールが10%ほど含有されています。

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03

正解:3

血中の遊離脂肪酸は70〜87%がアルブミンと結合されて運ばれます。

1.ケトン体は肝臓のβ-酸化で生成されますが、代謝酵素はないためそのまま血中に放出されその他の組織でエネルギーとして利用されます。

2.コレステロールはエネルギー源ではなく、脂肪酸やステロイドホルモンの材料、細胞膜の構成成分などに使われます。

4.インスリンはホルモン感受性リパーゼの働きを抑制します。ホルモン感受性リパーゼの働きを促進するホルモンは、成長ホルモンや甲状腺ホルモン、グルカゴン、アドレナリンなどがあります。

5.LDLの構成成分はコレステロールが約45%(遊離コレステロール8%、コレステロールエステル37%)、リン脂質が20〜30%、トリアシルグリセロールが5〜10%です。トリアシルグリセロールを多く含むのはカイロミクロンやVLDLですが、LDLにも含まれています。

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