管理栄養士の過去問
第26回
応用力問題 問197

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問題

第26回 管理栄養士国家試験 応用力問題 問197 (訂正依頼・報告はこちら)

37歳、男性。妻と子ども2人の4人家族。仕事が忙しく、帰宅はほぼ毎日夜11時過ぎ。朝はぎりぎりまで寝ていて、妻が子どもの分と一緒に朝食を準備しているが、欠食。家族と一緒に食事をする頻度は週末1回程度。子どもと接する時間があまりとれず、さびしく思っている。また、この10年間、体重が増加傾向にあり、現在BMI 24.8 kg/m2となり、気にしている。
会社の健康診断時に、管理栄養士が、「朝食欠食」をどう思っているかたずねたところ、「忙しくてすぐには無理だが、近いうちに改善したい」と答えたので、熟考期(関心期)にあることがわかった。
トランスセオレティカルモデル(行動変容段階モデル)に基づく、「朝食を食べること」の意思決定バランスに関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 朝食を食べるようになると、朝食時に子どもと話ができると思う。
  • 朝食を食べるようになると、妻も作りがいがあるだろうと思う。
  • 朝食を食べるために、夕食を軽めにすると、減量もできるかもしれないと思う。
  • 朝食を食べるには、働き方を工夫して、帰宅時間を少し早くしようと思う。
  • 朝食を食べるには、朝早く起きなければならないので、大変だと思う。

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この過去問の解説 (3件)

01

行動変容ステージモデルとは人が行動を変える場合の段階を5つのステージ(「無関心期」→「関心期」→「準備期」→「実行期」→「維持期」)に分けたものです。それぞれの段階に合わせた働きかけ(支援)が必要です。

この男性は「行動を変えようと思う」=「関心期」にあるため、意志決定にはその行動とった場合のポジティブなイメージを持つことが有効です。

1.○ 子どもと接する時間ができるポジティブなイメージです。

2.○ 家族にもよい影響があるポジティブなイメージです。

3.○ 夕食は遅い傾向があるので軽めにという適切な助言です。

4.× 仕事の都合はやむを得ない為、適切ではありません。

5.○ 行動をした場合の負の部分を共感することも支援になります。

よって正解は4です。

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02

◎行動変容段階モデル…人が行動を変える場合、無関心期→関心期→準備期→実行期→維持期の5つの段階を通るという考え方です。各段階の状況を把握し、それに合った対策が必要となります。

意思決定のバランスとは、行動変容をすることによるメリットとデメリットのことを言います。

1. 朝食を食べると、朝食時に子どもと話ができるというのは行動変容によるメリットであるので正となります。

2. 朝食を食べると、妻も作りがいがあるというのは、行動変容によるメリットであるので正となります。

3. 朝食を食べるために夕食を軽めにし、減量につながるかもしれないというのは、行動変容によるメリットなので正となります。

4. 朝食を食べるために帰宅時間を早くするというのは、行動変容によるメリットやデメリットにはならないので、誤となります。

5. 朝食を食べるために、早く起きなければならないというのは、行動変容によるデメリットなので正となります。

よって正解は、4. となります。

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03

意思決定バランスとは、ヒトが行動変容しようとした際に考えるメリット(恩恵)とデメリット(負担)のバランスのことです。

これを踏まえて考えると、以下のようになります。

1.メリット(恩恵)に該当するので、正しい答えです。

2.メリット(恩恵)に該当するので、正しい答えです。

3.メリット(恩恵)に該当するので、正しい答えです。

4.意思決定バランスとは関連性がないものなので、誤った答えは4番です。

5.デメリット(負担)に該当するので、正しい答えです。

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