管理栄養士の過去問
第25回
社会・環境と健康 問3

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

上・下水道および水質に関する記述である。誤っているのはどれか。
  • 生物化学的酸素要求量は、水質汚濁の指標に用いられる。
  • 水道水の水質基準では、大腸菌は検出されてはならない。
  • 急速濾過法では、薬品による微粒子除去が行われる。
  • 活性汚泥法は、好気性菌による下水処理法である。
  • 末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留してはならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は【末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留してはならない。】です。

以下、詳細の説明です。

選択肢1. 生物化学的酸素要求量は、水質汚濁の指標に用いられる。

×(正しい記述)

生物化学的酸素要求量とは、水中の有機物が好気性の微生物によって最終酸化物まで分解される際に消費される酸素量のことであり、汚染度が高いほど高値となります。

これは下水道の水質指標として使われています。

選択肢2. 水道水の水質基準では、大腸菌は検出されてはならない。

×(正しい記述)

水道水の水質基準において、大腸菌は「検出されないこと」とされています。

選択肢3. 急速濾過法では、薬品による微粒子除去が行われる。

×(正しい記述)

急速濾過法とは、ポリ塩化アルミニウムや硫酸アルミニウム等の化学薬品(凝集剤)を用いて、原水中に浮遊あるいは溶解している物質や細菌などの微粒子の凝集沈殿を促進させる方法です。

選択肢4. 活性汚泥法は、好気性菌による下水処理法である。

×(正しい記述)

活性汚泥法は多くの下水処理場で採用されている方法です。

空気が送り込まれている生物反応槽において高濃度の好気性微生物(活性汚泥)が、汚水中の有機物を吸着→摂取→分解し、汚濁物質の化学的安定化とともに病原菌の除去を行うのが、この処理法の特徴です。

選択肢5. 末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留してはならない。

○(誤っている記述)

塩素の注入量は給水栓(蛇口)から出てくる水に遊離残留塩素量が0.1ppm以上保持されるように加減されています。

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02

社会・環境と健康/環境と健康からの出題です。

選択肢1. 生物化学的酸素要求量は、水質汚濁の指標に用いられる。

記載の通りです。生物化学的酸素要求量は、下水道の水質指標として使われています。

生物化学的酸素要求量とは、水中の有機物が好気性の微生物によって最終酸化物まで分解される際に消費される酸素量のことで、汚染度が高いほど高値となります。

選択肢2. 水道水の水質基準では、大腸菌は検出されてはならない。

記載の通りです。水道水(上水道)の水質基準では、大腸菌は「検出されないこと」とされています。

選択肢3. 急速濾過法では、薬品による微粒子除去が行われる。

記載の通りです。急速濾過法とは水中の濁りや細菌などを薬品で凝集・沈殿させて、その上澄みを濾過して水を綺麗にしていく方法です。

選択肢4. 活性汚泥法は、好気性菌による下水処理法である。

記載の通りです。活性汚泥法は生物を利用して汚水中の有機物を分解して浄化します。

選択肢5. 末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留してはならない。

末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留していなければなりません。確実な殺菌効果が得られるのは、塩素が残留している状態です。

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03

正解は「末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留してはならない。」です。

選択肢1. 生物化学的酸素要求量は、水質汚濁の指標に用いられる。

○ その通りです。

選択肢2. 水道水の水質基準では、大腸菌は検出されてはならない。

○ 水道水は水道法の規定に基づき「水質基準に関する省令」で規定する水質基準に適合することが必要です。

その中の大腸菌の基準は検出されないこととなっています。

選択肢3. 急速濾過法では、薬品による微粒子除去が行われる。

○ その通りです。

選択肢4. 活性汚泥法は、好気性菌による下水処理法である。

○ その通りです。

選択肢5. 末端の給水栓では、消毒に用いた塩素が残留してはならない。

× 水質管理目標設定項目での残留塩素は目標値が1㎎/L以下となっています。

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