管理栄養士の過去問
第25回
社会・環境と健康 問6
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問題
第25回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
症例対照研究に関する記述である。正しいのはどれか。
- 症例群と対照群を一定期間追跡して、予後を比較する。
- コホート研究よりも、要因曝露情報が正確である。
- 症例群と対照群に、試験薬と偽薬(placebo)を投与する。
- 症例群と対照群で、過去の要因曝露状況を比較する。
- コホート研究よりも、時間がかかる。
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この過去問の解説 (3件)
01
社会・環境と健康/健康状態・疾病の測定と評価からの出題です。
症例対照研究は、ある疾患について症例群(罹患している患者集団)と対照群(罹患していない集団)に分けて、それぞれの集団の既存資料調査によって目的とする要因に曝露されていたかどうかを調べる、後ろ向き調査です。
1.症例対照研究は後ろ向き調査ですので、誤った記載です。
2.症例対照研究では、過去の要因曝露状況を質問していくので、コホート研究よりも信頼性が下がります。
3.これは無作為化比較対象試験の手法です。
4.正しい記載です。
5.コホート研究は未来に向かって調査をしていくので、症例対照研究の方が時間はかかりません。
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02
一方、コホート研究は前向き研究及び後ろ向き研究があり、前向きは将来の異常の有無、後ろ向きは過去の暴露情報を利用し、調査地点での異常の有無を確認します。
1.× コホート研究です。
2.× コホート研究よりも、要因曝露情報の信頼性は低いです。
3.× 無作為化比較試験です。
4.○ 症例対照研究です。
5.× コホート研究よりも時間はかかりません。
よって正解は4です。
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03
疫学研究は、仮設設定を行う記述疫学と、仮設が正しいかを追及し、
仮説検証する分析疫学に区別されます。
分析疫学には、症例対照研究やコホート研究があります。
①症例対照研究:
対象者を問題となる疾病に羅患している人(症例群)と、
そうでない人(対象群)に分けて選び、症例群における要因に曝露された者の割合と、
対象群における要因に曝露された者の割合とを比較します。
現在の症例が過去にどのような要因に曝露されていたかを調べるものなので、
後向き調査と言われます。
②コホート研究
当該疾病の非羅患者を対象とし、要因の曝露群と非曝露群とからなる
研究対象集団(コホート)を選び、一定期間追跡し、
両群における疾病の羅患率を比較します。
要因の曝露により将来疾病が発生するかどうかを調べるものなので、
前向き調査と言われます。
以下、詳細の説明です。
1.×
症例対照研究は後向き調査のため、予後を比較するものではありません。
2.×
症例対照研究ではバイアス(偏り)の危険性が高いため、
コホート研究よりも信頼性が下がります。
3.×
介入研究の一つである無作為化比較対象試験の記述です。
予防・治療の効果を科学的に評価します。
4.○
正しい記載です。
5.×
コホート研究は前向き調査のため、調査期間は長いことが多いです。
よって、症例対照研究の方が時間はかかりません。
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