管理栄養士の過去問
第25回
社会・環境と健康 問15
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問題
第25回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
医療制度に関する記述である。正しいのはどれか。
- 国民医療費には、正常な妊娠や分娩に要する費用は含まれていない。
- 全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)は、大企業の被用者を対象とする。
- 医薬分業には、患者安全対策上の効果はない。
- 医療保険は、現金給付が原則である。
- 有床の診療所数は、無床の診療所数より多い。
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この過去問の解説 (3件)
01
以下、詳細の説明です。
1.○
国民医療費は、医科診療や歯科診療にかかる診療費、薬局調剤医療費、
入院時食事・生活医療費、訪問看護医療費等が対象となります。
傷病の治療費に限っているため、以下の場合の費用は含みません。
①正常な妊娠・分娩に要する費用
②健康の維持・増進を目的とした健康診断・予防接種等に要する費用
③固定した身体障害のために必要とする義眼や義肢等の費用も含まない。
また、保険診療の対象とならない評価療養(先進医療等)や
選定療養(入院時室料差額分、歯科差額分等)
及び不妊治療における生殖補助医療などに要した費用は含まれません。
2.×
健康保険には二種類あり、組合管掌健康保険(組合けんぽ)の健康保険と、
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の健康保険に分ける事ができます。
組合けんぽは健康保険組合の組合員である被保険者の健康保険を管掌しています。
協会けんぽは、健康保険組合に加入している組合員以外の
被保険者の健康保険を管掌しており、主に中小企業の従業員を対象としています。
3.×
医薬分業とは、薬の処方と調剤を分離し、それぞれを医師、薬剤師という
専門家が分担して行うことを意味しています。
過剰投薬や薬害を防止するなど、患者安全対策上の効果があります。
また、最小の薬剤で最大の効果を上げることで、薬剤費の適正化にも役立っています。
4.×
医療保険は、現金給付ではなく、現物給付が原則です。
現物給付には、診療、検査、投薬や治療材料の支給、手術、入院など、
病気やケガの治療のために必要とされる医療はすべて含まれています。
5.×
有床の診療所数より無床の診療所数の方が多いです。
厚生労働省の「医療施設調査・病院報告の概況」によると、
一般診療所において「有床」は8,355 施設であるのに対し、
「無床」は92,106 施設でした(平成26年10月1日現在)。
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02
社会・環境と健康/保健・医療・福祉の制度からの出題です。
1.記載の通りです。国民医療費は範囲が疾病の治療費に限定されていますので、正常な妊娠や分娩に要する費用は含まれません。
2.協会けんぽの対象は、健保組合を持たない中小企業の従業員や家族です。
3.医薬分業では、医師が診断と処方箋の発行を行い、薬剤師が処方箋に基づいて調剤を行います。副作用や飲み合わせといった面で患者安全対策上の効果があると言えます。
4.医療保険は現金ではなく、治療や看護といったサービスが提供される「現物給付」です。
5.有床の診療所数は、無床の診療所数よりも少ないので、誤った記載となります。
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03
正常な出産に関わる費用は加入する健康組合から出産一時金として給付されます。
2.× 全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)は、健康保険組合を有しない中、小企業の被用者を対象とします。
3.× 医薬分業には、患者安全対策上の効果があります。
4.× 医療保険は、現物給付(治療そのものなど)が原則です。
5.× 有床の診療所数より無床の診療所数の方が多くなっています。
よって正解は1です。
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