管理栄養士の過去問
第25回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問25

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

代謝とその調節に関する記述である。正しいのはどれか。
  • アクアポリンは、細胞膜における水の通過に関与する。
  • Na+,K+-ATPaseは、ナトリウムイオン(Na+)を細胞内に能動輸送する。
  • 脱共役たんぱく質(UCP)は、クレアチンリン酸の分解とATP産生を脱共役させる。
  • インスリンは、解糖を抑制する。
  • アルドステロンは、アンギオテンシノーゲンをアンギオテンシン Ⅰ に変換する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.○ アクアポリンは細胞膜に存在する細孔を持ったたんぱく質です。
水分子を選択的に通過させることができ、細胞へ水を取り込む働きがあります。

2.× Na+,K+-ATPaseは、ナトリウムイオン(Na+)を細胞外に能動輸送する酵素です。

3.× 脱共役たんぱく質とは、電子伝達系および、ATPの合成反応のいずれも阻害せずに両反応の共役を阻害するたんぱく質のことです。

4.× インスリンは解糖を促進します。

5.× アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンで腎臓におけるナトリウムイオンや水の再吸収を促進し、血圧の上昇に関与しています。
アンギオテンシノーゲンをアンギオテンシンⅠに変換する酵素はレニンです。

よって正解は1です。

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02

正解は1.【アクアポリンは、細胞膜における水の通過に関与する。】です。

以下、詳細の説明です。

1.○
アクアポリンとは、細胞膜に存在するたんぱく質の一種です。
水分子を選択的に通す細孔を持っており、
細胞への水の出入りに重要な役割を果たします。

2.×
Na+,K+-ATPase(Na+/K+-ATPアーゼ)は、
細胞内でのATPの加水分解と共役して細胞内から細胞外へナトリウムイオンを能動輸送し、
カリウムイオンを取り込む酵素です。

3.×
脱共役たんぱく質はミトコンドリア内膜のたんぱく質です。
電子伝達系で膜間に蓄積したプロトン(H+)勾配を解消し、
酸化的リン酸化を阻害することでATPの合成を抑制します。

4.×
インスリンはグリコーゲン合成を促進し、解糖を促進します。
インスリンは肝臓では糖新生を抑制し、血糖値を低下させます。
筋肉・脂肪組織ではグルコースの細胞内への取り込みを促進します。

5.×
腎臓から分泌される酵素レニンが、
血液中のアンジオテンシノーゲンをアンジオテンシンIに変換します。
アンジオテンシンIはアンジオテンシン変換酵素(ACE)
によりアンジオテンシンIIに変換され、副腎皮質からアルドステロンを分泌させます。

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03

正解は 1 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/個体の恒常性(ホメオタシス)とその調節機構からの出題です。

1.記載の通りです。アクアポリンとは、細胞膜の水を通す水チャネルのことです。水だけを選択的に通します。

2.Na+,K+-ATPaseは、ナトリウムイオンを細胞外に輸送します。Na+,K+-ATPaseは細胞膜に存在していて、ナトリウムイオンを細胞外に、カリウムイオンを細胞内へ輸送します。この輸送はエネルギーを使って、濃度勾配に逆らって行われるので、能動輸送です。

3.脱共役たんぱく質は、ミトコンドリア内膜に存在し、電子伝達系が働いても共役してATPを合成せず、使わなかったエネルギーを熱として放出します。

4.インスリンは解糖を促進します。

5.アンギオテンシノーゲンをアンギオテンシンⅠに変換するのはレニンです。

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