管理栄養士の過去問
第25回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問31

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

疾病・病態と症候に関する組合せである。正しいのはどれか。
  • 直腸がん ------------- タール便
  • 右心不全 -------------- 腹水
  • 鉄欠乏性貧血 -------- 黄疸
  • 十二指腸潰瘍 -------- 喀血
  • 過敏性腸症候群 ----- 器質性便秘

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2.【右心不全 - 腹水】です。

以下、詳細の説明です。

1.×
タール便は黒く粘着性のある便です。
タール便がみられる際には胃や十二指腸などからの出血を伴うことが多く、
内臓系疾患を疑われます。

2.○
右心不全とは、右心室の機能の低下による心不全をいいます。
大静脈にうっ血を生じ、そのために静脈圧が上昇して血管内から水分が組織に漏れ、
むくみや腹水が起こります。

3.×
黄疸とはビリルビンが何らかの原因で血液中に増加し、
全身の皮膚や粘膜に過剰に沈着した状態です。
通常は肝炎や肝硬変などの肝臓の病気がある場合や、
胆汁の排泄経路である胆管系に異常がある場合に出現しますが、
溶血性貧血でもみられます。

4.×
喀血は気管や呼吸器系統から出血し、咳とともに血液を喀出することをいいます。
原因としては、肺がん、肺結核、肺炎、心不全など様々な病気が考えられます。
十二指腸潰瘍の出血によるものは、喀血ではなく吐血です。
吐血とは、胃や十二指腸の病変からの出血を口から吐くことです。

5.×
過敏性腸症候群は、器質性便秘ではなく機能性便秘です。
過敏性腸症候群では下痢や便秘などの症状が続きます。
何らかのストレスが加わるとストレスホルモンが脳下垂体から放出され、
その刺激で腸の動きが悪くなるといわれています。
便秘は、機能性便秘と器質性便秘に分けられます。
機能性便秘が生活習慣の改善で解消可能であるのに対し、
器質性便秘は胃や小腸、大腸、肛門などに疾患があり、
それが原因で便秘になっている状態のことをいいます。

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02

正解は 2 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/疾患診断の概要からの出題です。

1.直腸がんで見られるのは鮮血便です。タール便は上部消化管の出血で見られる症状です。

2.正しい組み合わせです。右心不全ではうっ血により腹水が生じます。

3.黄疸が確認されるのは、溶血性貧血の場合です。鉄欠乏性貧血では赤血球の破壊はないため、黄疸はみられません。

4.十二指腸潰瘍では吐血が見られます。喀血は肺や気管支で出血がある場合に見られる、鮮紅血の出血です。

5.過敏性腸症候群で見られる便秘は機能性便秘です。

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03

1.× タール便は胃酸により鉄が酸化され黒色となった血液が下血された便をいいます。胃などの出血で見られます。

2.○ 右心不全では静脈の血液還流が障害されます。静脈圧が上昇し、血液の静水圧と組織液(間質液)が増加し浮腫が起き腹水が貯留しやすくなります。

3.× 貧血で黄疸が現れるのは溶血性貧血です。

4.× 十二指腸潰瘍の出血によるものは吐血です。
喀血は呼吸器(肺、気管支、気管)からの出血により口から吐くものです。

5.× 過敏性腸症候群は検査では異常が見られませんが、下痢や便秘などの症状が続くものです。

よって正解は2です。




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