管理栄養士の過去問
第25回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問40

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問40 (訂正依頼・報告はこちら)

尿の生成と排泄に関する記述である。正しいのはどれか。
  • 血漿浸透圧が上昇すると、バソプレシンの分泌が低下する。
  • 乏尿は1日尿量が100 mL以下とされている。
  • ヒトは、最大約300 mOsm/Lまで尿を濃縮することができる。
  • 腎前性急性腎不全では、高浸透圧尿となる。
  • ヒトの血漿浸透圧は、約50 mOsm/Lである。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4.【腎前性急性腎不全では、高浸透圧尿となる。】です。

以下、詳細の説明です。

1.×
血漿浸透圧が上昇すると、バソプレシンの分泌が増加します。
バソプレシンは抗利尿ホルモンともいわれ、下垂体後葉ホルモンです。
腎尿細管における水の再吸収を促進する作用を持ち、
その分泌は血漿浸透圧と血液量、血圧などにより調節されています。
血漿浸透圧の上昇によって分泌が促進され、
尿細管内の水分を再吸収させて浸透圧の低下をはかります。

2.×
乏尿は1日尿量が400 mL以下とされています。
1日の尿量が100mL以下の場合は無尿とされています。

3.×
ヒトは正常では尿を1200mOsm/kgH₂Oまで濃縮することができるとされています。
なお、「mOsm/kgH₂O」は、水1kg当りの固形物分子またはイオンのミリmol数を表す単位です。

4.○
腎前性急性腎不全は、全身疾患のために腎臓への血流が低下することによって起こります。
そのため尿量も減ることから、高浸透圧尿を呈します。

5.× 
血漿浸透圧は電解質で維持されており、
ヒトの血漿浸透圧は約280~290 mOsm/Lです。

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02

正解は 4 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/腎・尿路系からの出題です。

1.血漿浸透圧が上昇すると、下垂体後葉からバソプレシンが分泌され、分泌は増加します。

2.乏尿の基準は1日尿量が400ml以下とされています。

3.ヒトが濃縮できる尿は最大で1500mOsm/Lほどと言われています。

4.記載の通りです。腎前性急性腎不全は腎血流量の減少によっておこるもので、体液量を維持しようとして尿の浸透圧は高くなります。

5.ヒトの血漿浸透圧は、290mOsm/Lほどとされています。

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03

1.× バソプレシンは脳下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモンです。(尿量を減らす役割)
血漿浸透圧が上昇(尿が濃くなる)すると、バソプレシンの分泌は増加します。

2.× 1日の尿量が100 mL以下は無尿とされています。乏尿は1日の尿量が400mL以下です。

3.× 一般的にヒトは尿の浸透圧を約50~1300 mOsm/Lの範囲で調節できます。

4.○ 腎臓に血液が送られずに起こる腎不全を腎前性急性腎不全といいます。
血流が減少した腎臓は水分とナトリウムの再吸収が亢進します。その結果、高浸透圧尿となります。

5.× ヒトの血漿浸透圧は、約280 mOsm/Lです。

よって正解は4です。

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