管理栄養士の過去問
第25回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問41

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問41 (訂正依頼・報告はこちら)

透析に関する記述である。正しいのはどれか。
  • 物質除去能率は、腹膜透析が血液透析よりも高い。
  • たんぱく質喪失量は、血液透析が腹膜透析よりも多い。
  • 最近のわが国では、腹膜透析患者が血液透析患者より多い。
  • 血液透析の多くは、自宅で施行されている。
  • 腹膜透析では、透析液のブドウ糖が生体に移行する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5.【腹膜透析では、透析液のブドウ糖が生体に移行する。】です。

腹膜透析とは、腹膜を用いて血液中の老廃物を除去する方法です。
それに対し、血液透析は機械に血液を通し、
人工膜を用いて血液中の老廃物を除去する方法です。

以下、詳細の説明です。

1.×
物質除去能率は、腹膜透析が血液透析よりも低いです。

2.×
たんぱく質喪失量は、腹膜透析の方が血液透析よりも多いです。
腹膜透析では腹腔内の透析液にたんぱく質が漏出するため、
たんぱく質喪失が多くなります。

3.×
腹膜透析患者よりも血液透析患者が圧倒的に多いです。
2015年末の統計によると、腹膜透析のみを選択している患者は全体の2.3%です。

4.× 
血液透析は、大規模病院や入院施設を持たない透析センター、
腎センター等のクリニックで施行されます。
一般的な血液透析の場合、週2~3回程度、透析を行う施設に通い、
約4時間以上をかけて血液を浄化します。

5.○
腹膜透析では、透析液に高濃度のブドウ糖とミネラルが組成されています。
ブドウ糖は短期的には人体に影響はありませんが、
腹膜がブドウ糖に繰り返しさらされると腹膜が劣化してきます。

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02

血液透析は人工膜を介して不要物を取り除き血液を浄化する方法です。
腹膜透析は腹腔内に透析液を注入し、腹膜を半透膜として体内で透析を行う方法です。
メリットとしては自宅や会社での透析が可能で社会復帰しやすい点があります。

1.× 物質除去能率は、血液透析が腹膜透析よりも高いです。

2.× たんぱく質喪失量は、腹膜透析の方が血液透析よりも多いです。
血液透析ではたんぱく質は透析膜をほとんど通過しない為、喪失量は少ないです。
腹膜透析ではたんぱく質が腹膜を通過し、1日10g程度のたんぱく質が失われます。

3.× 血液透析患者が圧倒的に多いです。腹膜透析患者は全体の数%(約4%)となっています。

4.× 血液透析の多くは、医療機関で実施されています。

5.○ 腹膜透析では透析液のブドウ糖が生体に移行します。

よって正解は5です。

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03

正解は 5 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/腎・尿路系からの出題です。

1.透析の物質除去脳は、血液透析の方が腹膜透析よりも高くなります。

2.腹膜透析の欠点としてたんぱく質喪失が大きいことが挙げられます。血液透析よりも腹膜透析の方がたんぱく質喪失量は大きくなります。

3.日本の透析患者の大半が血液透析を行っています。

4.血液透析は自宅では行えず病院で施されます。

5.正しい記載です。腹膜透析では透析液にブドウ糖を加えて浸透圧を上げており、生体にブドウ糖が移行しやすいという現象が起こります。

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