管理栄養士の過去問
第25回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問50

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問50 (訂正依頼・報告はこちら)

免疫・アレルギーに関する記述である。正しいのはどれか。
  • アナフィラキシーショックは、遅延型アレルギーである。
  • ツベルクリン反応は、即時型アレルギーである。
  • 分泌型IgAは、5量体である。
  • 仮性アレルゲンは、IgEを介して反応を起こす。
  • 肥満細胞は、IgE受容体をもつ。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5.【肥満細胞は、IgE受容体をもつ。】です。

アレルギーにはⅠ~Ⅳまで4タイプがあります。
以下、詳細の説明です。

1.×
アナフィラキシーは症状が急激にあらわれることから、
即時型(I型)アレルギーに分類されます。
即時型アレルギーの症状が起こるのには、IgE抗体が関係しています。

2.×
ツベルクリン反応は、遅延型(Ⅳ型)アレルギーです。
ツベルクリンは結核菌感染の既往判定に用いられます。
ツベルクリン液を注射し、48時間後に発赤・腫脹などの反応を見て、
結核菌の感染の有無などを判断します。

3.×
分泌型IgA は、分子2個が重合して生成 するため2量体です。
粘膜免疫の主役で、消化管や呼吸器における免疫機構で機能します。
なお、IgG、IgD、IgEは単量体、IgMは5量体です。

4.×
仮性アレルゲンとは、アレルギー反応の経路をとらずに、
食品中に含まれているヒスタミンなどの化学伝達物質が組織に直接作用して、
あたかもアレルギー反応が起こったかのような症状を引き起こすものを呼びます。
症状の出現はアレルギー反応に基づくものではなく、
含まれている物質の薬理作用によるため、IgEを介しません。

5.○
肥満細胞はIgE受容体を持ち、細胞アレルギー発症のメカニズムに関わっています。
まず、IgE抗体は血液中を流れて皮膚や粘膜にいるマスト細胞の表面に付きます。
再びアレルゲンが侵入してマスト細胞上のIgE抗体と反応すると、
マスト細胞からヒスタミンなどが放出されてアレルギー症状をおこします(即時型アレルギー)。

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02

抗体(免疫グロブリン)についての問題です。
IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類があります。

1.× アナフィラキシーショックは、即時型アレルギーです。皮膚症状のほかに呼吸器系の症状、血圧低下などが起こります。食物以外にも蜂、薬、運動などでも起こり得ます。

2.× ツベルクリン反応は、遅延型アレルギーです。
接種してから48時間後にその反応を見て結核菌の有無を調べるものです。

3.× 分泌型IgAは、2量体です。
2本のL鎖と2本のH鎖の構造を一つの量体とすると、IgG、IgE、IgDは単量体、IgMは5量体です。

4.× 仮性アレルゲンは、ヒスタミンなどのアレルギーに似た反応を起こす物質をいいます。IgEを介した反応ではありません。

5.○ 肥満細胞は、IgE受容体を持ちます。IgEが結合し、抗原反応を示します。

よって正解は5です。

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03

正解は 5 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/免疫、アレルギーからの出題です。

1.アナフィラキシーショックは即時型アレルギーです。

2.ツベルクリン反応は遅延型アレルギーです。

3.分泌型IgAは、2量体です。IgAには血清型もあり、こちらは単量体です。

4.仮性アレルゲンとはアレルギー発症に関与するものと同じような働きをする物質のことで、IgEは介しません。

5.記載の通りです。肥満細胞はIgE受容体をもっているので、抗体があれば即時型アレルギーであるⅠ型アレルギーを起こします。

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