管理栄養士の過去問
第25回
応用栄養学 問96

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 応用栄養学 問96 (訂正依頼・報告はこちら)

乳汁および調乳に関する記述である。正しいのはどれか。
  • 胎盤由来のエストロゲンは、乳汁分泌に関係しない。
  • 家庭での調乳では、終末殺菌法が一般に用いられている。
  • 人乳は、牛乳よりたんぱく質中のカゼインの割合が少ない。
  • 脂質は、成熟乳より初乳に多く含まれる。
  • エンテロバクターサカザキ(坂崎菌)の不活化に必要な調乳温度は、50~60℃である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は3.【人乳は、牛乳よりたんぱく質中のカゼインの割合が少ない。】です。

以下、詳細の説明です。

1.×
胎盤由来のエストロゲンは、乳汁分泌を抑制します。
妊娠中は胎盤由来のエストロゲンとプロゲステロンが、
プロラクチンの機能を抑制するため、乳汁分泌が抑制されます。

2.×
家庭での調乳では、無菌操作法が一般です。
終末殺菌法は病院や乳児院、産院などの施設で用いられています。

3.〇
牛乳と母乳を比較すると、エネルギー、脂質、鉄などではあまり差がありません。
しかし、牛乳のタンパク質は母乳の約3倍含まれており、
また組成においてもカゼインが多いです。
また、牛乳の無機質も母乳の3倍以上で、
そのままでは乳児の腎臓への負担が大きいです。

4.×
初乳にはたんぱく質や無機質が多く含まれますが、
脂肪は少ないです。

5.×
エンテロバクターサカザキ(坂崎菌)の不活化に必要な調乳温度は、
70℃以上です。
乳幼児がこれに感染すると、髄膜炎や腸炎を引き起こします。

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02

正解は 3 です。

応用栄養学/妊娠期、授乳期からの出題です。

1.胎盤から分泌されるエストロゲンは乳汁分泌を抑制します。エストロゲンは乳汁の生成を促すプロラクチンの分泌を増加させますが、プロラクチンが乳腺細胞へ結合するのを抑制するため、乳汁分泌の抑制につながります。

2.調乳後に殺菌する終末殺菌法は病院などでは行われますが、家庭では無菌操作法が一般的です。

3.正しい記載です。人乳は牛乳と比較するとラクトアルブミンや免疫グロブリンが多く、カゼインは少ない傾向にあります。

4.母乳の脂質は成熟乳に多く含まれます。初乳ではミネラルやたんぱく質が多い傾向にあります。

5.エンテロバクターサカザキの不活化には70℃以上のお湯を用いて調乳を行います。

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03

正解は、3です。

1:胎盤由来のエストロゲンは、乳汁分泌を抑制します。分娩で胎盤が娩出されると血中のエストロゲンとプロゲステロンが減少します。そして、プロラクチンの作用により乳汁出るようになります。

2:家庭での調乳では、無菌操作法が一般に用いられています。

3:〇

4:脂質は、成熟乳のほうが初乳より多く含まれています。

5:エンテロバクターサカザキ(坂崎菌)の不活化に必要な調乳温度は、70℃以上です。

参考になった数1