管理栄養士の過去問
第25回
栄養教育論 問107

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 栄養教育論 問107 (訂正依頼・報告はこちら)

学校給食の食べ残しを減らすことを目的とした取組と、行動科学の観点からみた概念や技法に関する組合せである。正しいのはどれか。
  • 残さず食べることは環境にも良いことを理解させる。----- 結果期待
  • 給食を全部食べた子どもに「よく食べたね」と声をかける。----- モデリング
  • クラスで協力して食べ残しを減らすよう、話し合わせる。----- 正の強化
  • 上級生が下級生の良い手本となるように働きかける。----- 過去の成功体験
  • 嫌いなものでも食べられた経験を、授業中に思い出させる。----- グループダイナミクス

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この過去問の解説 (3件)

01

1.残さず食べることにより、より良い環境を作れるという結果を期待しているので、正しい答えとなります。

2.給食を全部食べたことにしてほめているので、正の強化(オペラント強化)に該当します。

3.クラスで協力すること、話し合うことはグループダイナミクスに該当します。

4.上級生が下級生の手本になるように働きかけることはモデリングに該当します。

5.嫌いなものでも食べた経験を思い出させることは、過去の成功体験を用いて自己効力感(セルフ・エフィカシー)を高めることに該当します。

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02

1. 結果期待とは、行動した結果、期待されることをいいます。残さず食べる行動をした結果期待されることなので正となります。

2. モデリングは、他者から学ぶ観察学習であるので誤となります。給食を全部食べた子どもに「よく食べたね」とほめることは、ある行動の直後にほめるという望ましい結果が伴っています。そうすると、その行動の頻度は高まり、望ましくない結果を伴う行動の頻度は減少します。行動頻度が多くなることを「正の強化」が生じたと言います。

3. クラスで協力して食べ残しを減らすよう話し合わせることは、グループダイナミクスに該当するので誤となります。グループダイナミクスとは、集団で一緒に行動することで相互の間に生まれる力のことを言います。

4. 上級生が下級生の良い手本になるように働きかけることはモデリングに該当するので誤となります。

5. 嫌いなものでも食べられたことを思い出すことは、過去の成功経験に該当し、自己効力感(セルフエフィカシー)を高めます。よって誤となります。

よって正解は、1. となります。

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03

1.残さず食べるという行動の結果を期待しているので結果期待で正解です。

2.正の強化の例として、他者からのほめ言葉などがあります。行動によって良い結果を得られ、さらに行動を移しやすくなります。好ましい行動を起こすために、望ましい結果を伴わせることです。

「よく食べたね」と声をかけることは正の強化になります。

3.グループダイナミクスとは集団で一緒に行動することで相互の間に生まれる力のことです。個人と異なる大きな力が生まれます。
クラスで協力しているので、グループダイナミクスになります。

4.上級生が下級生の良いお手本となるよう働きかけるのは「モデリング」です。モデリングは他者を観察することから学ぶ観察学習で、自分と似た境遇の人の成功体験を見聞きすることによって自分もできる、という期待が高まります。

5.嫌いなものが食べられた、というのは過去の成功経験になります。

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