管理栄養士の過去問
第25回
臨床栄養学 問140

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問題

第25回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問140 (訂正依頼・報告はこちら)

腹膜透析患者の食事療法に関する記述である。正しいのはどれか。
  • カリウムは、800 mg/日以下とする。
  • たんぱく質は、0.6 g/kg標準体重/日とする。
  • 総エネルギー摂取量は、30 kcal/kg標準体重/日とする。
  • カルシウムは、300 mg/日以下とする。
  • 水分は、前日尿量に500 mLを加えた量とする。

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この過去問の解説 (3件)

01

人工透析には、血液透析と腹膜透析があります。

それぞれ食事療養で水分やたんぱく質、リンの基準や透析の方法の違い、長期透析を続けることで腎機能への影響の違いなど出題されることがあります。


1.腹膜透析のカリウム摂取量は基本的には制限なしで、制限が必要な場合2000mg/日です。

2.タンパク質は0.9~1.2g/標準体重/日です。

3.正解です。総エネルギー摂取量は30~35kcal/標準体重/日です。

4.カルシウムに制限は設定されていません。

5.水分は前日尿量+除水量です。

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02

◎腹膜透析では、ブドウ糖が体内に移行してエネルギー源に利用され、たんぱく質は透析液側に一部漏れてしまうことから、血液透析よりもエネルギーは抑制し、たんぱく質はやや多めに摂取します。

1. 腹膜透析では低カリウム血症に注意し、通常は制限しないので誤となります。

2. 1.1~1.3g/kg程度とするので誤となります。

3. 総エネルギー量は、消費-透析液からの吸収エネルギー(25~35)-(6~14)kcal/kgで算出します。30kcal/標準体重kg/日程度となるので正となります。

4. リンを多く含有した加工食品、卵、乳製品などの食品を控え、カルシウム、リンのバランスに注意します。カルシウムは700~1000mg/日程度とし制限はしないので誤となります。

5. 水分摂取量の目安は、尿量+除水量とするので誤となります。

よって正解は、3. となります。

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03

1.カリウムは制限する必要はありません。
腹膜透析患者のなかでもし、高カリウム血症(5.5mEq/L以上)であれば、2000mg/日以下に制限する必要があります。

2.たんぱく質は、0.9~1.2g/kg標準体重/日とします。

3.総エネルギー摂取量は、30~35kcal/kg標準体重/日とします。
よって、正しい答えです。

4.カルシウムに関しては、健康な人と同じ摂取量とします。

5.水分は、前日尿量にPD(腹膜透析)除水量を加えた量とします。

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