管理栄養士の過去問
第24回
社会・環境と健康 問7
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問題
第24回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
症例対照研究に比べて、コホート研究が優れている点である。正しいものの組合せはどれか。
a 要因曝露情報に、偏り(バイアス)が生じにくい。
b 稀な疾病を研究しやすい。
c 費用・労力が少ない。
d 罹患率を計算することができる。
a 要因曝露情報に、偏り(バイアス)が生じにくい。
b 稀な疾病を研究しやすい。
c 費用・労力が少ない。
d 罹患率を計算することができる。
- aとb
- aとd
- bとc
- aとc
- cとd
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この過去問の解説 (3件)
01
現在から過去へ遡って調査するので、「後ろ向き調査」となります。
コホート研究とは、ある集団において、仮説とするある因子に曝露している群と曝露していない群に分け、追跡観察し、目的とする疾病の発生率を比較します。
現在から未来へ向かって追跡調査するので、「前向き調査」となります。
以上をふまえて解説します。
a.○
コホート研究は母集団からある因子の有無別に対照群が抽出されるためにバイアスは少ないです。
しかし、症例対照研究は、被験者を探し出す段階でバイアスが生じている可能性が高いです。
b.×
稀な疾病を調査する場合、これから発症するかしないかの見極めは難しいですが、既に発症している人を探し出すことは容易であるため、稀な疾病の研究は症例対照研究の方が適しています。
c.×
コホート研究は、集団の曝露状況を元に追跡観察するため、いつ調査目的の疾病を発症するのか分からないので、費用と労力がかかります。
しかし、症例対照研究は、調査目的の疾病罹患者にある因子に過去曝露していたか、曝露していなかったかを調査するので、費用と労力は少ないです。
d.○
罹患率とは、対照集団について、一定期間におけるある疾患の発症状況を示す指標です。
症例対照研究は疾病に罹患している群と罹患していない群に分けて、ある因子に曝露していたか、曝露していなかったかを調査する研究なので、発症する確率は計算できません。
コホート研究は、初めにある集団のうち、ある因子に曝露している群と曝露していない群に分けて、そこから疾病を発症するか観察するため、確率が計算できます。
よって、(2)が正解です。
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02
①仮説が証明しやすい。②相対危険度を測定できる。③バイアスが生じにくい。④時系列で観察が可能。⑤発生率、罹患率が観察できる。
などがあげられます。
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03
コホート研究とは、ある集団における仮説として原因と考えられる因子の曝露を受けている症例群と、受けていない対照群において、追跡し、2集団間の疾病の発生状況を比較することです。
それぞれの長所は、症例対照研究はコホート研究に比べて、
・観察期間が短く、費用がかからない。
・追跡調査も不要で、まれな疾患の調査に向いている。
・交絡因子(バイアス)の影響を受けやすい。
コホート研究は症例対照研究に比べて、
・曝露群と非曝露群それぞれから発生する疾病の頻度を直接測定できる。
・罹患率や相対危険度を求めることができる。
上記より、選択肢aとdはコホート研究のこと、選択肢bとcは症例対照研究のことを指しています。
よって、正しい組合せは2番のaとdです。
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