管理栄養士の過去問
第24回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問30

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問題

第24回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

糖質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。
  • 乳酸脱水素酵素は、解糖系の律速酵素である。
  • ぺントースリン酸回路は、クエン酸回路の側路である。
  • グルカゴンは、グリコーゲン分解を抑制する。
  • アラニンは、肝での糖新生に利用される。
  • 乳酸は、好気的条件下でピルビン酸から生成される。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.× 乳酸脱水素酵素は、解糖系の酵素です。
 解糖系の律速酵素はへキソキナーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、ピルビン酸キナーゼの3つです。
 乳酸脱水素酵素は嫌気的条件化の解糖系で、ピルビン酸を乳酸に変える酵素です。

2.× ペントースリン酸回路は、解糖系の側路です。
 ペントースリン酸回路は解糖系の側路であり、細胞質ゾルで行われる代謝です。

3.× グルカゴンは、グリコーゲン分解を促進します。
 膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌されるグルカゴンは、血糖上昇に関与するホルモンです。
 血糖値が低下すると、グルカゴンの分泌が亢進され、グリコーゲンの分解と糖新生を促進して血糖値を高めます。

4.○
 糖新生は乳酸、グリセロール、糖原性アミノ酸などの糖質以外の物質からグルコースを生成する代謝経路です。
 糖原性アミノ酸は、たんぱく質を構成するアミノ酸のうち、ケト原性アミノ酸(ロイシン、リシン)以外のアミノ酸のことで、アラニンは糖原性アミノ酸の1つです。
 アラニンはアミノ基転移反応によってピルビン酸となり、糖新生系によりグルコースに転換されます。

5.× 乳酸は、嫌気的条件化でピルビン酸から生成されます。
 嫌気的条件下の解糖系では、ピルビン酸が乳酸脱水素酵素(LDH)によって乳酸に変わり、乳酸が最終産物となります。
 好気的条件化では、ピルビン酸はミトコンドリアマトリックス内に入り、酸化的脱炭酸を受けてアセチルCoAとなって、TCA回路に入ります。

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02

1.乳酸脱水素酵素は解糖系の酵素で、解糖系の律速酵素はヘキソキナーゼ、ホスホフルクトキナーゼ、ピルビン酸キナーゼです。

2.ペントースリン酸回路は、解糖系の側路です。

3.グルカゴンは、血糖値を上昇させるホルモンなので、グリコーゲンを分解させるように働きかけます。

4.筋肉で作られたアラニンは肝臓へ運ばれて、糖新生により、再びグルコースとなります。この循環を、グルコース・アラニン回路といいます。
よって、正しい答えとなります。

5.乳酸は嫌気的条件下で、ピルビン酸から生成されます。好気的条件下ではピルビン酸はミトコンドリアに移行してクエン酸回路の基質となります。

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03

1.乳酸脱水素酵素は、ピルビン酸を乳酸に変換する酵素です。

2.ペントースリン酸回路は、解糖系の側路です。

3.グルカゴンは、グリコーゲン分解を促進します。

5.乳酸は、嫌気的条件下でピルビン酸から生成されます。

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