管理栄養士の過去問
第24回
臨床栄養学 問134

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問題

第24回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問134 (訂正依頼・報告はこちら)

糖尿病についての記述である。正しいのはどれか。
  • α-グルコシダーゼ阻害薬は、食後高血糖を改善する。
  • 1型糖尿病は、2型糖尿病より遺伝性が高い。
  • 血糖の上昇で血中1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)濃度は、増加する。
  • 1型糖尿病の発症には、インスリン抵抗性が関与する。
  • 2型糖尿病の発症には、自己免疫的因子が関与する。

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この過去問の解説 (4件)

01

正解は 1 です。

臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。

1.正しい記載です。α-グルコシダーゼ阻害薬によって小腸粘膜上皮にある二糖類分解酵素の活性が阻害されます。

2.遺伝性が高いのは2型糖尿病の方だといわれています。

3. 1,5-アンヒドログルシトールは尿中に排泄されますが、構造がグルコースと似ているので尿糖がある場合には再吸収されにくくなり、血中濃度も低下します。

4.1型糖尿病では、高血糖であるがために二次的にインスリン抵抗性が引き起こされると考えられます。

5.自己免疫因子が関与しているのは、1型糖尿病です。

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02

正解は 1 です。

1…α-グルコシダーゼ阻害薬は二糖類や多糖類からグルコースを引き離すα-グルコシダーゼを阻害するので、食後高血糖を改善します。

2…1型2型ともに発症には遺伝因子がかかわっていますが、より遺伝性が高いのは、2型糖尿病です。

3…1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)は血糖(グルコース)に似た構造をもち、通常糸球体で濾過された後、尿細管で99.9%が再吸収されます。しかし、体内の血糖が増加すると、再尿管では優先的に血糖が再吸収されてしまい、1,5-AGは尿中に排泄されてしまい、血中1,5-AG濃度は低下します。

4…1型糖尿病の発症には、自己免疫が原因になることが多く、インスリン抵抗性が関与するのは2型糖尿病です。1型糖尿病は、インスリンを分泌する膵β細胞が崩壊した結果、インスリン欠乏が生じることによっておこる糖尿病です。

5…自己免疫的因子が関与するのは、1型糖尿病です。2型糖尿病の発症には、インスリン抵抗性・インスリン分泌不全が関与しています。

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03

1.α-グルコシダーゼ阻害薬は、でんぷんやショ糖を分解する酵素の作用を抑制し、炭水化物の消化吸収を遅延させ食後高血糖を改善するので正。1型にも使用できる。

2.2型糖尿病のほうが遺伝性が高いので誤。

3.血糖が高くなれば、血液中の1.5AGは低くなり、血糖が下がれば1.5AGは血中で増加するので誤。

4.1型糖尿病はインスリンを分泌する膵β細胞が崩壊した結果でその原因は解明されていないが多くの例で自己免疫機序が関連していると考えられているので誤。

5.上記(4.)のように1型糖尿病の発症には、自己免疫的因子が関与するので誤。

よって、正解は1.となる。

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04

2.遺伝性は1型糖尿病より2型糖尿病の方が高いです。

3.血糖の上昇により、1,5-アンヒドログルシトールの尿細管での再吸収が抑制されるため、血中濃度は低下する。

4.1型糖尿病の発症には自己免疫的因子が関与しています。自己免疫によってランゲルハンス島を破壊してしまうため、インスリンが不足します。

5.2型糖尿病の発症にはインスリン抵抗性とインスリン分泌不全が関わっています。

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