管理栄養士の過去問
第29回
社会・環境と健康 問6

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

明らかにしたい事柄と疫学の方法との組合せである。正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 習慣的なビタミンC摂取量と脳血管疾患発症との関連 ----- 横断研究
  • 国別の喫煙率と肺がん死亡率との関連 ------------------ 生態学的研究
  • ある年の健診で把握されたBMIと収縮期血圧との関連 ----- コホート研究
  • 石綿 ( アスベスト ) への職業性曝露と悪性中皮腫発症との関連 ---- 症例対照研究
  • 妊婦における食品からの有機水銀摂取量と胎児影響との関連 ---- 介入研究

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この過去問の解説 (3件)

01

1.× コホート研究に該当します。
横断研究は1時点における状況を調査する方法です。

2.○ 生態学的研究です。 
生態学的研究は集団全体の罹患率と集団暴露率との関連を分析します。

3.× 横断研究に該当します。
コホート研究は暴露群と非暴露群を追跡し、疾病の発生率を比較することで要因と疾病発生の関連を調べます。

4.○ 症例対照研究です。

5.× 生態学的研究に該当します。
介入研究は疾病と因果関係にある要因に介入し、予防法を試し有効性を検証します。

よって正解は2,4です。


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02

1. 横断研究は、ある集団のある一時点での疾病の有無と要因の保有状況を同時に調査し、関連を明らかにする方法です。
習慣的なビタミンCの摂取量と脳血管疾患との関連は、ある栄養素をある集団に食べてもらって健康状態の変化を観察するといったように、調査をしている側が対象者に何らかの介入を行い、その効果を観察する介入研究にあたるので誤となります。

2. 生態学的研究は、分析対象を個人でなく、地域または集団単位とし、異なる地域や国間での要因と疾病の関連を検討する方法です。よって正となります。

3. コホート研究とは、目的とする疾病に罹患していない人を対象に、あらかじめ仮説にたてられた因子に曝露した人の集団と曝露しない人の集団を設定して、一定期間両集団を追跡し、疾病の発生状況を比較する研究方法です。ある集団のある一時点での疾病の有無と要因の保有状況を同時に調査し、関連を明らかにする横断研究に該当するので誤となります。

4. 症例対象研究とは、対象とする疾病に罹患した人と性、年齢などの要因をできるだけマッチさせた罹患していない人の両集団について、発症に関連しそうな要因の曝露状況を比較し、その関連を研究する方法です。よって正となります。

5. 介入研究とは、ある栄養素をある集団に食べてもらって健康状態の変化を観察するといったように、調査をしている側が対象者に何らかの介入を行い、その効果を観察する方法です。妊婦に有機水銀を摂取させて観察をすることはできないので誤となります。

よって正解は、2.と4. となります。

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03

正解は 2と4 です。

社会・環境と健康/健康状態・疾病の測定と評価からの出題です。

1.一定の観察期間がある、介入研究が適しています。

2.正しい組み合わせです。国別の比較ですので、国を1つの集団とみなして調査します。

3.一度の検査結果を用いる比較なので、横断研究が適しています。

4.正しい組み合わせです。曝露と発症の関連が明らかになります。

5.倫理的に介入研究は行えない対象です。

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