管理栄養士の過去問
第29回
基礎栄養学 問87
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問題
第29回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問87 (訂正依頼・報告はこちら)
水・電解質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 栄養素の代謝で産生する水は、不感蒸泄で喪失する水より多い。
- 糞便中に排泄される水分量は、尿量より多い。
- 不可避尿量は、水分摂取量の影響を受けない。
- 消化管に流入する水の約50%が吸収される。
- ナトリウムイオン濃度は、組織間液に比べて細胞内液で高い。
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この過去問の解説 (3件)
01
基礎栄養学/水・電解質の栄養的意義からの出題です。
1.代謝で産生する水は300ml程度で、不感蒸泄の約800mlと比較して少ない量です。
2.糞便中の水分はせいぜい100~200ml程度ですので、尿の方が多くなります。
3.正しい記載です。生体内の代謝産物の排泄に必要な尿量であるため、水分摂取量の影響を受けません。
4.消化管に流入する水は、98%程度再吸収されます。
5.ナトリウムイオンは細胞外液で高くなります。
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02
1:栄養素の代謝で産生する水は、不感蒸泄で喪失する水より少ないとされています。
2:糞便中に排泄される水分量は、尿量より少ないとされています。
3:正答。不可避尿量とは、水分の摂取量に関係なく、生体内の代謝産物を排泄するために必要な尿量のことです。
4:消化管に流入する水の約99%が吸収されます。
5:ナトリウムイオン濃度は、細胞外液で高くなります。
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03
不可避尿量とは身体の中で作られた老廃物を外に排出するために必要な尿量のことで、成人で約400〜500mlです。ですので水分摂取量の影響を受けることはありません。
1.不感蒸泄とは一日に皮膚から約600ml程度、呼気から約300mlと絶えず皮膚や肺から水蒸気として失われている水分量のことです。栄養素の代謝で産生する水(代謝水)は1g当たり糖質で0.56ml、脂質で1.07ml、たんぱく質で0.41mlと成人で約300ml/日とされています。よって、不感蒸泄で損失する水の方が多くなります。
2.糞便中の水分量は約100〜150ml/日で尿は約1〜1.5L/日です。よって、尿量の方が排泄される水分量が多くなります。
4.消化管に流入する水のほとんど(約99%)が吸収されています。
5.ナトリウムイオン濃度は細胞外液で高く、カリウムイオン濃度は細胞内液で高くなっています。
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