管理栄養士の過去問
第29回
臨床栄養学 問126

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問126 (訂正依頼・報告はこちら)

経腸栄養法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 人工濃厚流動食には、ミキサー食が含まれる。
  • 小腸切除例の適応判断基準に、残存腸管の長さは含まれない。
  • 開始時の投与速度は、50mL/時以下とする。
  • 下痢が生じた場合は、投与速度を速める。
  • 脱水が生じた場合、血清尿素窒素値が低下する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.人工濃厚流動食ではなく、天然濃厚流動食にはミキサー食が含まれています。

2.小腸切除例の適応判断基準に、残存腸管の長さは含まれます。

3.経腸栄養の投与開始時は、50mL/時以下のゆっくりとした速度とし、徐々に投与速度を速くさせます。
最終的に、100mL/時程度まで速くさせます。
よって、3番が正しい答えとなります。

4.下痢が生じた場合は、投与速度を速めるのではなく、遅くさせます。
投与速度を速めることが下痢の原因となります。

5.脱水が生じた場合、血清尿素窒素値は低下ではなく上昇します。
脱水が原因で血液中の水分量が減ります。
その結果、血清尿素窒素濃度が高くなります。


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02

正解は 3 です。

臨床栄養学/傷病者・要介護者の栄養ケア・マネジメントからの出題です。

1.ミキサー食は天然濃厚流動食に含まれます。

2.残存小腸の長さや回盲弁の有無、大腸が残っているかが適応判断基準に影響します。

3.正しい記載です。開始時の投与速度は20~30ml/時程度の低速からとなります。

4.下痢が生じた場合には投与速度をおとします。

5.脱水があると血清尿素窒素値は上昇します。

参考になった数3

03

正解は 3 です。

1:ミキサー食は、自然濃厚流動食に含まれます。消化吸収能力が機能しており、咀嚼や嚥下に障害があり、長期の経腸栄養法が必要であると判断された場合に有効とされています。

2:残存腸管の長さは栄養の吸収に影響があるため、小腸切除例の適応判断基準に含まれます。

3:正答。経腸栄養剤の投与開始時は、20~30mL/時を限度とし24時間投与します。1週間前後かけてゆっくりと目標エネルギーに近づけていきます。

4:100mL/時以上の速度では、下痢や腹部膨満などを起こしやすくなるため、一度速度を落とします。

5:脱水が起こるということは、体の水分が減少してしまうということですから、血清中の成分濃度は高くなっていきます。血清尿素窒素値も高値を示します。

参考になった数1