管理栄養士の過去問
第29回
臨床栄養学 問137

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問137 (訂正依頼・報告はこちら)

70歳、男性。肺うっ血を認め、利尿薬が投与されている慢性心不全患者である。身長170cm、体重80kg、血清ナトリウム値144mEq/L、血清カリウム値4.2mEq/L、血清尿素窒素値25mg/dL、血清クレアチニン値1.0mg/dL、血清アルブミン値3.8g/dL。この患者の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • エネルギー摂取を増加させる。
  • たんぱく質を制限する。
  • ビタミンB1を制限する。
  • ナトリウムを制限する。
  • カリウムを制限する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.身長と体重からBMIが27.7kg/㎡であることが分かるので、エネルギー摂取を制限します。

2.血清尿素窒素が20mg/dL以上で軽度高値が認められますが、年齢が70歳であることからたんぱく質を制限するほどまでではありません。

3.ビタミンB1は制限する必要はありません。

4.ナトリウム制限により、循環血液量を減少させて心臓への負担を減らすようにしたいので、4番が正しい答えとなります。

5.カリウム値が5.5mEq/L以上の時に認められる高カリウム血症ではないので、カリウムを制限する必要はありません。

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02

正解は 4 です。

1:問題文から、この患者のBMIは27.7となり、肥満(Ⅰ度)に該当するため、エネルギー摂取の増加は必要ありません。

2:血清尿素窒素値25mg/dLはやや高めと言えますが、患者は高齢であり、慢性心不全との診断がされているため、たんぱく質制限の必要はないと考えられます。

3:ビタミンB1の欠乏は心不全の悪化の恐れがあるため、制限は行いません。

4:正答。患者の血清ナトリウムは基準値内ではありますが、慢性心不全の場合、ナトリウム制限を行って心臓にかかる負担を減らします。

5:血清カリウム値は基準値内であることから、カリウム制限の必要はありません。

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03

正解は 4 です。

臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。

1.エネルギー量を変化させるような必要性は特にありません。

2.慢性腎臓病でもあるため、たんぱく質の制限もありえますが、心不全を主たる病態と考えます。

3.ビタミンB1は特に制限を行いません。

4.正しい記載です。心不全では食塩摂取量を制限します。

5.血清カリウム値は正常で、腎臓病の病態としてもカリウム制限を必要とする程度ではありません。

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