管理栄養士の過去問
第29回
臨床栄養学 問141
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問題
第29回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問141 (訂正依頼・報告はこちら)
75歳、男性。身長165cm、体重45kg ( 標準体重60kg ) のCOPD ( 慢性閉塞性肺疾患 ) 患者の栄養管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- エネルギーの摂取量は、2,400kcalとする。
- たんぱく質の摂取量は、40gとする。
- 経腸栄養剤は、分枝アミノ酸含量が多いものを選択する。
- 炭水化物の摂取エネルギー比率は、70%とする。
- 脂肪の摂取エネルギー比率は、15%とする。
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この過去問の解説 (3件)
01
よって、2400kcalではなく、2100kcalとします。
2.COPDにより体たんぱく質が異化されやすくなるため、1.0~1.2g/kg標準体重/日とします。
よって、40gではなく、60g~70gとします。
3.呼吸が活発になり、筋肉で主に代謝される分枝アミノ酸が多く消費されるので、分枝アミノ酸が多く含まれている栄養剤を選択する必要があります。
よって、正しい答えとなります。
4.炭水化物の摂取エネルギー比率は、70%ではなく、60%とします。
5.脂肪の摂取エネルギー比率は、15%ではなく、20~25%とします。
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02
慢性閉塞性肺疾患は、閉塞性換気障害が起こり、息が吐きにくい状態が続く疾患です。呼吸に使用される筋肉が肥大することによって、消費エネルギーが増加します。このため、マラスムス型栄養障害を来たすことが多いです。
1:適正体重に回復させるため、エネルギー量は35kcal/kg標準体重/日とし、2100kcalが適正と考えられます。
2:たんぱく質量は、1.0~1.5g/kg標準体重/日を患者の症状に合わせて調節します。40gでは少なすぎるため、60~90gが適切と考えられます。
3:正答。分岐鎖アミノ酸の摂取を十分にする必要があります。
4:炭水化物の摂取エネルギー比率は、60%とします。炭水化物は呼吸商が高いため、過剰摂取は避けます。
5:脂肪の摂取エネルギー比率は、20~25%とします。COPD患者は、エネルギー摂取量を多めに設定します。揚げ物などの脂質を上手に利用して、エネルギーを高くすることを狙います。
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03
臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。
1.COPD患者のエネルギー摂取量は実測安静時エネルギー消費量から求めますが、記載がないためわかりません。
2.十分なたんぱく質摂取が必要となります。
3.正しい記載です。分枝アミノ酸をエネルギーに変換しているので、多く摂取します。
4.炭水化物エネルギー比率は健常人で50~65%エネルギー比で、COPDでは過剰摂取は避けますので、70%は適切とは言えません。
5.脂肪摂取エネルギー比率は健常人で20~25%で、COPDでは多くしたいと考えられるので15%では適切とは言えません。
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