管理栄養士の過去問
第29回
公衆栄養学 問162

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 公衆栄養学 問162 (訂正依頼・報告はこちら)

日本人の食事摂取基準 ( 2010年版 ) における集団の食事改善計画の基本的な考え方である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • エネルギーの過剰摂取を防ぐために、エネルギー摂取量の平均値を推定エネルギー必要量 ( EER ) 未満にする。
  • エネルギー摂取の過不足を防ぐために、BMIの平均値を正常範囲内にとどめる。
  • 栄養素の摂取不足を防ぐために、集団の平均摂取量を推定平均必要量 ( EAR ) 付近まで改善させる。
  • 栄養素の過剰摂取を防ぐために、集団全員の摂取量を耐容上限量 ( UL ) 未満にする。
  • 生活習慣病の一次予防のために、集団の平均摂取量を目標量 ( DG ) の範囲内にする。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:4

栄養素の過剰摂取を防ぐために、集団全員の摂取量を耐容上限量(UL)未満にします。

1.推定エネルギー必要量(EER)とは、エネルギーの不足のリスクと過剰のリスクのどちらも最も小さくなる摂取量のことを言います。

2.エネルギー摂取の過不足を防ぐために、BMIが正常範囲内に留まっているものの割合を増やすことを目的に立てます。

3.栄養素の摂取不足を防ぐために、推定平均必要量(EAR)を下回るも者の割合ができるだけ少なくするための計画です。

5.生活習慣病の一次予防のために、各自の摂取量を目標量(DG)の範囲内に入るようにします。

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02

日本人の食事摂取基準とは、健康な個人または集団を対象として、国民の健康の維持・増進、生活習慣病の予防を目的とし、エネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を示すものです。

集団、個人における基本的な考え方を理解しておきましょう。

選択肢1. エネルギーの過剰摂取を防ぐために、エネルギー摂取量の平均値を推定エネルギー必要量 ( EER ) 未満にする。

エネルギーの過剰摂取を防ぐためには、目標とするBMIを上回っている者の割合を算出し、それらを範囲内におさめるための摂取量を設定します

推定エネルギー必要量 ( EER )とは、エネルギー出納が0となる確率がもっとも高くなると推定される、習慣的なエネルギー摂取量の1日当たりの平均値と定義されています。

選択肢2. エネルギー摂取の過不足を防ぐために、BMIの平均値を正常範囲内にとどめる。

エネルギー摂取の過不足を防ぐために、BMIの分布を正常範囲内にとどめます。

平均値であると、平均値から大きく外れた者がいる場合わかりにくいためです。

選択肢3. 栄養素の摂取不足を防ぐために、集団の平均摂取量を推定平均必要量 ( EAR ) 付近まで改善させる。

栄養素の摂取不足を防ぐために、集団の摂取量の分布から、推定平均必要量 (EAR)を下回っているものの割合を少なくします。

推定平均必要量 ( EAR ) とは集団に属する 50% の人が必要量を満たすと推定される摂取量として定義されています。

選択肢4. 栄養素の過剰摂取を防ぐために、集団全員の摂取量を耐容上限量 ( UL ) 未満にする。

正しいです。

耐容上限量 ( UL )は健康障害をもたらすリスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限を与える量として定義されています。

選択肢5. 生活習慣病の一次予防のために、集団の平均摂取量を目標量 ( DG ) の範囲内にする。

生活習慣病の一次予防のために、個人の平均摂取量を目標量 ( DG ) の範囲内にします。

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03

正解は 4 です。

1:推定エネルギー必要量(EER)は、エネルギー出納が0となる可能性が高いとされる、習慣的な1日あたりのエネルギー必要量です。

2:エネルギー摂取の過不足を防ぐために、BMIの正常範囲内の分布の割合を増やします。

3:栄養素の摂取不足を防ぐために、集団の平均摂取量を推定平均必要量(EAR)を下回る者の割合を少なくなるようにします。

4:正答。

5:生活習慣病の一次予防のために、個人の平均摂取量を目標量(DG)の範囲内になるようにします。

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