管理栄養士の過去問
第30回
社会・環境と健康 問3

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問題

第30回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

年齢調整死亡率に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 対象集団の年齢構成の違いによらず、粗死亡率より大きくなる。
  • 標準化死亡比は、対象集団の人口規模が小さいと使用できない。
  • 老年人口が多い集団と少ない集団を比較できる。
  • 基準集団を設定しなくても算出できる。
  • 海外の集団との比較はできない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。
社会・環境と健康/健康、疾病、行動に関わる統計資料からの出題です。

年齢調整死亡率とは、地域や時代を超えて比較を行う際に、人口構成の違いに影響を受けないように調整したものです。
計算方法には、直接法と間接法があります。

1.年齢調整死亡率と粗死亡率の関係で、必ず一方が大きくなるといった関係はありません。

2.標準化死亡比は対象集団の実際の死亡率や死亡数と、対象集団が基準集団と同じ死亡率と仮定した時を比で表したもので、小さい集団でも用いることができます。間接法を用います。

3.正しい記載です。年齢構成などの人口構成の違いに影響を受けないように調整しているので、比較することができます。

4.算出には基準集団の年齢階層別の死亡数が必要です。

5.海外の集団であっても比較することができます。

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02

正解は 3 です。

年齢調整死亡率には、直接法と間接法の2種類の算出方法があります。

直接法:10万人以上の大規模集団に有用です。人口動態統計の年次推移、国際比較に用いられます。基準集団の年齢階級別人口・観察集団の年齢階級別死亡率を式に当てはめて算出します。

間接法:市町村などの小規模集団に有用であり、検定が容易です。観察集団の全死亡率と年齢階級別人口を式に当てはめて算出します。標準化死亡比を用いて表します。

1:対象集団の年齢構成の違いによって、粗死亡率は変化していきます。高齢化の進む日本のような国では、粗死亡率は高値を示します。

2:標準化死亡比は、小規模集団に用います。

3:正答。地域や時代の異なる死亡率を比較するために調整されたのが、年齢調整死亡率です。

4:基準集団がなければ比較することはできません。日本国内の比較では、「昭和60年モデル人口」を使用し、国際間の比較では、WHOの定める「世界人口」を使用します。

5:可能です。国際間の比較では、基準集団として、WHOの定める「世界人口」を使用します。

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03

1. 対象集団の年齢構成の違いによって、粗死亡率は変化します。粗死亡率は、1年間の死亡者数を、その年人口で割って求めます。そのため、高齢者が多い集団は少ない集団に比べて粗死亡率は高くなります。

2. 標準化死亡比を求めるには、基準となる集団の年齢構成・死亡数と、観察したい集団の年齢構成から、観察したい集団の予想死亡数を算出します。
そして、(観察したい集団の実際の死亡数/観察したい集団の予想死亡数)×100で標準化死亡比を求めます。対象集団の人口規模が小さくても使用可能です。

3. 正解です。年齢調整死亡率は、年齢構成が異なる集団間の比較を行う際に利用されます。

4. 年齢調整死亡率を求めるためには、基準集団の設定が必要です。

5. 海外の集団とも比較することができます。

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