管理栄養士の過去問
第30回
社会・環境と健康 問5
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問題
第30回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
ある食品における特定の健康機能を検証したい。当該食品の摂取の有無による健康状態を比較する研究として、最も妥当性の高い研究デザインである。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 記述疫学研究
- コホート研究
- 症例対照研究
- ランダム化( 無作為化 )比較試験
- 生態学的研究
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この過去問の解説 (3件)
01
1:記述疫学研究は、介入を行わずに観察・調査を行う研究のことです。当該食品の摂取の有無による健康状態を比較することはできないため、不正解です。
2:コホート研究は、前向き研究とも呼ばれています。しかし、意図しない交絡因子を除去することができないため、エビデンスレベルは劣ります。
3:症例対照研究は、後ろ向き研究とも呼ばれています。しかし、意図しない交絡因子を除去することができないため、エビデンスレベルは劣ります。
4:正答。ランダム化( 無作為化 )比較試験は、当該食品を無作為に割り当てて、コホート研究によって比較する試験です。意図しない交絡因子を除去することができ、エビデンスレベルの高い情報が得られます。
5:生態学的研究は、疾病と因子の関係を異なる地域などで比較し、発生要因を検討する研究です。様々な交絡因子が入りやすく、実際の要因と疾病の関係を明らかにすることは困難なため、エビデンスレベルは劣ります。
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02
2. コホート研究は、特定の要因に曝露した集団と曝露していない集団を一定期間追跡し、疾病の発症率を比較することで、要因と疾病との関係を明らかにする研究手法です。特定の要因による影響が、調査開始より後に現れるので、前向き研究とも言われています。
3. 症例対象研究は、疾病に罹患した集団と罹患していない集団で、ある特定の要因への曝露の有無を比較し、要因と疾病との関連を明らかにする研究手法です。特定の要因による影響が、調査開始より前に現れるので、後ろ向き研究とも言われています。
4. ランダム化(無作為化)比較試験は、評価のバイアスを避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究手法です。治療者と対象者をランダムに分けたり、研究者も被験者も、誰が治療者で誰が対象者なのかを分からなくしたりします。
5. 生態学的研究は、個人ではなく、地域または国など集団単位で分析を行い、環境や他の生物との関係などを中心に研究する手法です。
以上より、当該食品に摂取の有無による健康状態を比較するための研究に適切な手法は、4.です。
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03
社会・環境と健康/健康状態・疾病の測定と評価からの出題です。
選択肢をエビデンスレベルの高い順に並べると、
4 ランダム化(無作為化)比較試験
↓
2 コホート研究
↓
3 症例対照研究
↓
5 生態学的研究
となります。
なお1.記述疫学研究は事実を記述することを目的に行う研究で、その他の選択肢である
分析疫学研究とは違う手法です。
よって正解は 4 とわかります。
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