管理栄養士の過去問
第30回
栄養教育論 問101
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問題
第30回 管理栄養士国家試験 栄養教育論 問101 (訂正依頼・報告はこちら)
半年前に配偶者を亡くし、食欲が低下したままの高齢期の男性に対するカウンセリングである。ラポールの形成が期待できる管理栄養士の発言として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 昨日、どのようなものを召し上がりましたか。
- 食事の量が不足していますから、もっと食べて元気になりましょう。
- まだ半年ですから、食べる気力もでませんよね。
- もう半年も経ちますので、そろそろ気持ちを切りかえませんか。
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この過去問の解説 (3件)
01
ラポールの形成とは対象者との間に信頼関係を築くことです。
1:食事内容を聞くだけでは、ラポールの形成に繋がりません。
2:"食事の量の不足"について「共感」を示したり、"もっと食べて"がどの程度なのか具体的な量を示すことでラポールの形成に繋がります。
3:○
対象者に「共感」することはラポールの形成において大切です。
4:"もう半年"という言い回しは配偶者を亡くした対象者を傷付ける可能性があり、信頼を失うかもしれません。
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02
1. 昨日、どのようなものを召し上がりましたか。は、カウンセリングの技術である開かれた質問ではありますが、食事内容を聞くことは、ラポールの形成が期待できる発言ではないので誤となります。
2. 食事の量が不足していると批判をしているため、男性が安心して話ができなくなります。よって食事の量が不足していますから、もっと食べて元気になりましょう。は誤となります。
3. 相手の話を真剣に、批判せずに中立な立場で傾聴し、相手をあるがままに受容することが大切です。まだ半年ですから、食べる気力もでませんよね。と共感的理解を示しているので正となります。
4. もう半年も経ちますので、そろそろ気持ちをきりかえませんか。という発言は、男性を傷つけ、弱音や本音が言いづらくなる可能性があるため、ラポールの形成が期待できる発言ではありません。よって誤となります。
よって正解は、3. となります。
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03
【ラポールの形成】
対象者との信頼関係を指します。対象者の話をよく聞き、無条件に受け入れ、その気持ちや考えを理解することが必要です。
ラポールの形成に繋がるカウンセリングのポイントは、無条件の受容、共感的理解、傾聴、積極的な沈黙、要約などが挙げられます。
以上のことから、3の「まだ半年ですから、食べる気力もでませんよね」という発言が共感的理解を得やすいと考えられ、正答となります。
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