管理栄養士の過去問
第30回
臨床栄養学 問116

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問題

第30回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問116 (訂正依頼・報告はこちら)

静脈栄養補給法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 末梢静脈栄養では、1日に2,000kcalの輸液を行うことができる。
  • 末梢静脈栄養では、血漿浸透圧の5倍濃度の溶液を投与できる。
  • 末梢静脈栄養では、アミノ酸濃度30%の溶液を投与できる。
  • 中心静脈栄養の基本輸液剤には、セレンが含まれる。
  • 中心静脈栄養では、ビタミンB1の投与が必要である。

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この過去問の解説 (3件)

01

◎静脈栄養法
腸が使用できない場合に適応し、末梢静脈カテーテルを介して投与する末梢静脈栄養法と中心静脈カテーテルを介して投与する中心静脈栄養法があります。2週間以内の場合、末梢静脈栄養法、それ以上の場合、中心静脈栄養法を選択します。

1. 末梢静脈栄養では、1000~1200kcal程度が上限なので誤となります。

2. 末梢静脈栄養では、900mOsm/kg(浸透圧比約3)未満に抑える必要があります。よって誤となります。

3. 末梢静脈栄養では、アミノ酸濃度3%前後が限度とされているので誤となります。

4. 中心静脈栄養の基本輸液剤にはセレンは含まれていないので誤となります。日本では静脈投与のセレン製剤は使用されていないので、セレン欠乏に注意する必要があります。微量元素は、亜鉛、鉄、銅、マンガン、ヨウ素を含んでいます。

5. 中心静脈栄養では、ビタミンB1欠乏にるアシドーシスやウェルニッケ脳症を予防するため、必ずビタミンB1を投与する必要があります。よって正となります。

よって正解は、5. となります。

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02

正解は 5 です。

1:末梢静脈栄養では、1日に800~1200kcalの輸液を行うことができます。

2:末梢静脈栄養では、浸透圧を抑える必要があります。

3:末梢静脈栄養で用いる輸液のアミノ酸濃度は3%前後です。


4:中心静脈栄養の基本輸液剤には、セレンは含まれません。

5:正答。ビタミンB1の欠乏によるウェルニッケ・コルサコフ症候群を予防するためです。
 

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03

正解は、5です。

1:末梢静脈栄養では、1日に800~1000kcal程度の輸液しかできません。

2:末梢静脈栄養では、高浸透圧の溶液を投与すると合併症を起こす可能性があります。

3:末梢静脈栄養では、10%以上のアミノ酸製剤を投与すると合併症を起こす可能性があります。

4:中心静脈栄養の基本輸液製剤には、セレンは含まれていません。含まれている微量元素は、欠乏症が懸念される鉄、マンガン、亜鉛、銅、ヨウ素です。

5:○
中心静脈栄養では、ウェルニッケ・コルサコフ症候群などの欠乏症を予防するためにビタミンB1の添加が必要です。

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