管理栄養士の過去問
第30回
臨床栄養学 問121

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問題

第30回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問121 (訂正依頼・報告はこちら)

成人の肥満に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 内臓脂肪型肥満は、内臓脂肪面積が100cm2以上をいう。
  • 体脂肪量の評価は、血清LDL-コレステロール値を用いる。
  • 減量により、血中レプチン値は上昇する。
  • 超低エネルギー食( VLCD )は、医療監視下で行う。
  • エネルギーの摂取量は、35~40 kcal/kg 標準体重/日とする。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 内臓脂肪型肥満は、内臓脂肪面積が100cm2以上の場合なので正となります。臍レベルでCTを撮影し、腹腔内脂肪面積を算出します。また、日常的には臍位腹部周囲径を測定し、男性85cm、女性90cm以上を内臓脂肪型肥満症と判断します。

2. 体脂肪量の評価は、上腕三頭筋部皮下脂肪厚を用いるので誤となります。

3. レプチンとは、脂肪細胞が出すホルモンで、脂肪細胞の量が増えるとレプチンが血液中に増えます。よって減量すると、血中レプチン値は低下するので誤となります。

4. 超低エネルギー食(VLCD)とは、600kcal/日未満の極端な低エネルギー食をさします。BMIが30以上で健康障害を改善するために大幅な体重減少を必要とする場合に用いられます。ケトン体の蓄積によって代謝性アシドーシスや水分の摂取不足、体たんぱく質の崩壊などに注意が必要なので、医療監視下で行う必要があります。よって正となります。

5. 脂肪細胞の質的異常による肥満症は、25≦BMI<30では25kcal/kg標準体重を、脂肪組織の量的異常による肥満症BMI≧30では20kcal/kg標準体重をそれぞれの摂取エネルギーの目安にします。よって、エネルギーの摂取量は、35~40kcal/kg標準体重/日は誤となります。

よって正解は、1.と4. となります。

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02

正解は、1と4です。

1:○
内臓脂肪型肥満は、内臓脂肪面積が100cm2以上を言います。

2:体脂肪量の評価は、上腕三頭筋皮下脂肪厚(TSF)を用います。

3:減量により、血中レプチン値は低下します。

4:○
超低エネルギー食(VLCD)は、1日の摂取カロリーが200~600kcal程度の食事で重症肥満者を対象に行われ、医療監視下で行わなければなりません。

5:エネルギーの摂取量は、一般的には25~30kcal/kg標準体重/日とします。

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03

正解は 1と4 です。

1:正答。内臓脂肪型肥満は、腹部CTにより測定した内臓脂肪面積が100平方cm以上の場合を指します。

2:体脂肪量の評価は、上腕三頭筋皮下脂肪厚(TSF)を用います。

3:レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンです。減量により、血中レプチン値は減少します。

4:正答。超低エネルギー食(VLCD)は、一日の摂取エネルギーを200~600kcal程度とする食事で、重症肥満者を対象とします。

5:エネルギーの摂取量は、25~30 kcal/kg 標準体重/日とします。

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