管理栄養士の過去問
第30回
公衆栄養学 問151

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問題

第30回 管理栄養士国家試験 公衆栄養学 問151 (訂正依頼・報告はこちら)

集団のアセスメントを目的とした食事調査における誤差要因と、その対策の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 対象者の思い出し能力 ――― 調査日数を増やす
  • 対象者の過小申告 ――――― 24時間思い出し法を用いる
  • 食品成分表の精度 ――――― 秤量法を用いる
  • 個人内変動 ―――――――― 食物摂取頻度調査法を用いる
  • 季節変動 ――――――――― 対象の人数を増やす

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この過去問の解説 (3件)

01

4
1:×
日数を減らします。

2:×
秤量記録法を用います。
食事記録法の1つで、対象者が摂取した食事を秤で計量して記録する方法のことです。摂取量の誤差がなく正確ですが、対象者への負担が大きくなります。

3:×
陰膳法を用います。
摂取した物と全く同じ物、同じ量を用意して化学分析を行い、栄養摂取量を把握する方法です。正確ですが、対象者の負担が大きく、費用と手間がかかります。

4:○

5:×
調査日数を増やします。
季節ごとの栄養素の誤差、個人内変動の誤差をなくすため、日数を増やします。

・食物摂取頻度調査
一定の期間で食品、料理を何回摂取したかを調査する方法です。摂取量を測定できないため、食事記録法や24時間思い出し法を用いることが多いです。

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02

正解は(4)です。


1. ✖
調査日数を増やすと思い出し能力の記憶が曖昧となり、誤差が大きくなります。
調査日数を減らした方が誤差が少なくなります。


2.✖
実際に摂取した量より少なめに申告する事によって生じる誤差を少なくするには、実際に摂取したすべての食品の量を秤を用いて測定し、記録する秤量法の方が効果的です。
24時間思い出し法は、前日に摂取した食事を思い出してもらう方法であり、記憶に頼る事で過少申告の確率も高まります。


3.✖
食品成分表の精度の誤差は、陰膳法を用いる事で解消出来ます。
陰膳法は、対象者が食べたものと同じものを提供してもらい、化学的に分析し含まれている各栄養素を測定する方法ですので、精度は高くなります。


4.〇
個人内変動とは、食べたり食べなかったり、同一個人によっても日によっても、摂取量が異なる事をいいます。
食物摂取頻度調査法は、過去の一定期間内の平均的な摂取量をたずねる方法であり、個人の日常的な食事摂取量を推定するのに適しているといえます。


5.✖
季節ごとの気候的要因等により、食事摂取量等にも変化が生じますが、一定の周期での調査が必要になりますので、調査人数を増やすと、集計等に遅れが生じ、季節が変わってしまう恐れがあります。
対象人数は少ないほうが、誤差は少なくなります。


参考になった数4

03

1:×
対象者の思い出し能力で生じる誤差への対応として、
調査日数を増やすことは適切ではありません。

2:×
対象者の記憶に依存する24時間思い出し法は、
記録法に比べ過少申告の度合いが大きくなりやすい傾向にあります。

3:×
食品成分表の精度は陰膳法を用いて評価します。
陰膳法は科学的に分析する調査方法で食品成分表の影響を受けません。
最も正確に評価することができますが、手間と費用がかかります。

4:○
個人内変動とは個人における日々の変化のことです。
食物摂取頻度調査法は個人の習慣的な食事摂取状況の把握に適しているので、
設問は適切となります。
また個人差のことを個人間変動といいます。

5:×
季節変動はそれぞれの季節で調査することで誤差を少なくすることができます。
季節変動における誤差のように、
結果に一定の偏りが生じる誤差を系統誤差といいます。

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