管理栄養士の過去問
第31回
社会・環境と健康 問17

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

世界保健機関(WHO)に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 篤志家が始めたNGOである。
  • 日本は、南東アジア地域事務局に属している。
  • 飢餓撲滅のために、農産物生産・流通を促進している。
  • 活動によって、世界からマラリアが根絶された。
  • 世界的なNCD対策に取り組んでいる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:5

1.WHOは、保健衛生の分野における国際機関です。

  NGO(非政府組織)は、民間人や民間団体がつくる組織・機構のことです。
 
2.日本は、西太平洋地域事務局に属しています。

3.飢餓撲滅のために、農産物生産・流通を促進していのは、国連食糧農業機関(FAO)です。

4.活動によって、世界から天然痘が根絶されました。

5.世界的なNCD対策に取り組んでいます。

WHOの定義によると、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒などの原因が共通しており、生活習慣の改善により予防可能な疾患をまとめて「非感染性疾患(NCD)」と位置付けています。

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02

正解は5です。

1.×
NGOとは、非政府組織と言われ、民間人が民間団体のつくる機構・組織のことで、軍縮や飢餓救済、環境保護などの問題に関わる活動を行う非営利組織のことです。
WHOは、人間の健康を基本的人権の一つとして捉え、全ての人々が可能な最高の健康水準に達成することを目的として設立された国際連合の専門機関のことです。

2.×
加盟国は世界6つの地域(アフリカ、米州、南東アジア、欧州、東地中海、西太平洋地域)のいずれかに属し、各地域には地域事務局があります。
日本は西太平洋地域(30加盟国、マニラに事務局)に所属しています。

3.×
WHOは保健に関する研究課題の決定、規範・基準の設定、エビデンスに基づく政策課題の提唱、各国への技術支援、保健状態のモニタリングや評価を行っています。
飢餓撲滅のために、農産物生産・流通を促進しているのは、FAO(国連食糧農業機関)です。

4.×
WHOの活動により、世界から種痘による、天然痘の根絶がされました。
現在ポリオの根絶が謡われています。

5.〇
NCDとは、非感染性疾患のことで、心臓血管病、がん、慢性肺疾患。糖尿病などの総称で全世界の死亡原因の60%を占めることと今後10年以上増加し続けることが予想されることから、WHOは国際的、国内的レベルの努力により、数百万の人々の生命を救いNCDによる社会的、経済的な脅威を取り除けるように国連サミットを開くなど対策に取り組んでいます。

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03

1. 世界保健機関(WHO:World Health Organization)は、人間の健康を基本的人権の一つと考え、全ての人々が可能な最高の健康水準に到達することを目的として、1948年に設立された国際連合の専門機関です。

2. 日本は西太平洋事務局に属しています。地域事務局は、西太平洋地域の他に、アフリカ、米州、南東アジア、欧州、東地中海にあります。

3. 飢餓撲滅のために、農産物生産・流通を促進しているのは、国連食糧農業機関(FAO:Food and Agriculture Organization)です。FAOは、人々が健全で活発な生活をおくるために十分な量・質の食料への定期的アクセスを確保し、すべての人々の食料安全保障を達成することを目的に、1945年に設立されました。

4. マラリアは未だ根絶されていない感染症です。WHOの活動によって根絶された感染症は、天然痘です。1980年に根絶宣言が出されました。

5. NCDとはnon-communicable disease:非感染症のことで、心血管疾患、がん、慢性肺疾患、糖尿病等の総称です。NCDによる死亡者数は増加の一途を辿り、今後も増加すると予想されています。そのためWHOは、世界規模でのNCDに対する対策に取り組んでいます。

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