管理栄養士の過去問
第31回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問19

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

核酸およびたんぱく質の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • アデノシン3リン酸(ATP)は、ヌクレオチドである。
  • イントロンは、RNAポリメラーゼにより転写されない。
  • アミノ酸を指定するコドンは、20種類である。
  • たんぱく質の変性では、一次構造が変化する。
  • プロテインキナーゼは、たんぱく質脱リン酸化酵素である。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 正解です。ヌクレオチドは、塩基と五炭糖にリン酸基が結合した物質です。アデニン(プリン塩基)とリボース(五炭糖)からなるアデノシンにリン酸基が3つ結合した物質をアデノシン3リン酸(ATP)といいます。

2. イントロンはRNAポリメラーゼによって転写されます。イントロンは、アミノ酸には翻訳されない塩基配列です。RNAポリメラーゼによって転写された後、スプライシングによって除去されます。このスプライシングによって除去されず、アミノ酸に翻訳される塩基配列をエクソンといいます。

3. アミノ酸を指定するコドンは64種類で、これらのコドンから20種類のアミノ酸が指定されます。64種類のコドンのうち、アミノ酸を指定するコドンが61種類、翻訳を停止させる終止コドンが3種類です。翻訳の開始は、必ずメチオニンから始まります。

4. たんぱく質の変性とは、二次構造以上の高次構造が変化することです。

5. プロテインキナーゼとは、たんぱく質にリン酸基を付加する酵素です。たんぱく質脱リン酸化酵素はプロテインホスファターゼです。

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02

正解は1です。

1.〇
ATPは、アデノシン(アデニン塩基にリボースが結合したヌクレオシド)にリン酸基3個が高エネルギーリン酸結合したヌクレオチドです。
ヌクレオシド=塩基+糖
ヌクレオチド=塩基+糖+リン酸

2.×
イントロンは、たんぱく質合成に不要な配列ですが、RNAポリメラーゼは、転写開始点からターミネーターまで連続して転写してしまうためイントロンも転写されてしまいます。

3.×
アミノ酸を指定するコドンは61種類で、その61種類のコドンが20種類のアミノ酸のどれかに対応しています。

4.×
たんぱく質の変性は、高次構造(2~4次構造)の変化によるもので、1次構造(アミノ酸残基配列順序)はそのままです。


プロテインキナーゼは、たんぱく質分子にリン酸基を付加する(リン酸化する)酵素です。
たんぱく質脱リン酸化酵素は、プロテインホスファターゼといい、加水分解により、たんぱく質のリン酸基を脱離(脱リン酸化)させる酵素です。

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03

正解:1

1.アデノシン3リン酸(ATP)は、ヌクレオチドです。
  ヌクレオチドとは、塩基+糖+リン酸から
  なります。
  ヌクレオシドとは、塩基+糖からなります。

2.DNAには、たんぱく質の生産に関わるエキソンと
  かかわらないイントロンがあります。
  RNAポリメラーゼは、必要のないイントロンを含む
  全ての塩基配列を転写します。その後スプライシン
  グによってたんぱく質の翻訳に必要ないイントロン
  は除去されます。

3.アミノ酸を指定するコドンは、64種類あります。
  そのうち3つは終止コドンと呼ばれ翻訳の終了を
  示します。

4.たんぱく質の変性とは、たんぱく質の立体構造は壊
  れますが、一次構造は変化しません。
  たんぱく質は一度変性すると元に戻ることができま
  せん。

5.プロテインキナーゼは、たんぱく質をリン酸化する
  酵素です。
  プロテインホスファターゼは、リン酸化された
  たんぱく質を脱リン酸化する酵素です。

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