管理栄養士の過去問
第31回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問38

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問38 (訂正依頼・報告はこちら)

骨格筋の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 筋小胞体は、滑面小胞体である。
  • 筋線維の数は、筋力トレーニングで増加する。
  • 筋収縮は、アクチンフィラメントの短縮で起こる。
  • 遅筋線維は、速筋線維よりミオグロビンが少ない。
  • 筋グリコーゲンは、血糖維持に利用される。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1.〇
筋小胞体は、筋線維内に存在する膜系構造の1つで、滑面小胞体のうち収縮刺激伝達系として特殊化したものです。

2.×
筋線維の数は、遺伝的要因であり、トレーニングによって増加することはないと言われています。
トレーニングすることにより筋線維の断面積が肥大します。(筋線維が太くなる)

3.×
筋収縮は、アクチンフィラメント(細い)がミオシンフィラメント(太い)の中央へ滑走することにより起こります。
筋肉が収縮により短縮しても両フィラメントの長さは変わらずに、筋節が短縮します。

4.×
遅筋線維は、速筋線維よりミオグロビンが多く赤く見えます。
速筋線維はミオグロビンがほとんどないため白く見えます。

5.×
筋グリコーゲンは、血糖維持には使用できません。
筋肉には、グリコーゲンをグルコースに分解するグルコース-6-ホスファターゼが存在しないため分解することができないため血糖維持に使用できません。筋肉に貯蔵したグリコーゲンは、筋肉のエネルギーとして使用されます。

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02

正解:1

1 . 筋小胞体は、滑面小胞体であり筋繊維内に
存在します。
筋小胞体にはカルシウムイオンが蓄えられていて、
カルシウムイオンを放出すると筋肉は収縮します。

2 . 筋線維は、筋力トレーニングで太くなります。

3 . 筋収縮は、アクチンフィラメントがミオシンフィラメントの中央へスライドすることによって収縮します。
アクチンフィラメント、ミオシンフィラメントの長さは
変化しません。

4 . 遅筋線維は、速筋線維よりミオグロビンが多く肉眼で
赤く見え赤筋といいます。
速筋線維はミオグロビンが少なく白く見え白筋といいます。

5 . 筋グリコーゲンは、グルコースにならず筋肉が収縮
するときのエネルギーに利用されます。
肝グリコーゲンは、グルコースになり血糖値維持に利用されます。

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03

1. 筋小胞体は、滑面小胞体の一種で、カルシウムイオンの蓄積を担う細胞小器官です。

2. 筋線維は、トレーニングによって数が増えるのではなく、太くなります。

3. 筋収縮は、アクチンフィラメントがミオシンフィラメントの中央へ滑走することによって起こるので、両フィラメントの長さは変わりません。

4. 遅筋線維は速筋線維よりミオグロビンやミトコンドリアが多く、赤筋と呼ばれています。

5. 筋肉には、グルコース6-ホスファターゼが存在しないため、筋グリコーゲンを分解しても血中に放出することができず、血糖維持には利用できません。分解された筋グリコーゲンは、筋肉自身のエネルギー源として再び利用されます。

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