管理栄養士の過去問
第31回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問43
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問題
第31回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問43 (訂正依頼・報告はこちら)
自己免疫疾患に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 橋本病では、甲状腺機能は亢進する。
- 強皮症では、嚥下障害がみられる。
- 関節リウマチでは、蝶形紅斑がみられる。
- シェーグレン症候群では、唾液分泌が増加する。
- 全身性エリテマトーデス(SLE)は、男性に多い。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 . 橋本病では、甲状腺機能は低下します。
甲状腺機能低下により全身の代謝が低下し、
体重増加や高コレステロール血症、無気力等の症状が
ある疾患です。
甲状腺機能が亢進する疾患はバセドウ病です。
2 . 強皮症は膠原病の一つで、全身の皮膚が硬化します。
食道壁の硬化は嚥下障害や食道蠕動の低下を引き起こし
ます。
3 . 全身性エリテマトーデスは女性に多く、蝶形紅斑や
ループス腎炎がみられます。
関節リウマチでは自己の免疫グロブリンに対する抗体が
つくられ、関節炎症の症状がみられます。
4 . シェーグレン症候群では、唾液分泌が低下します。
涙分泌や唾液分泌が低下する疾患で、40〜60代の女性
に多いです。
5 . 全身性エリテマトーデス(SLE)は、女性に多い
です。
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02
1.×
橋本病では、甲状腺機能は低下でみられる疾患です。
橋本病は慢性甲状腺炎とも呼ばれ、自己免疫の異常が原因で起こる疾患です。
甲状腺機能亢進の代表的な疾患はバセドウ病です。
2.〇
強皮症では、嚥下障害がみられることがあります。
強皮症は、皮膚や各種臓器の線維化と血管内皮細胞増生による血液循環障害がみられる病気で、食道が硬化すると嚥下障害が起こることがあります。
3.×
全身性エリテマトーデス(SLE)では、蝶形紅斑がみられます。
SLEは遺伝的素因にウイルス感染等が原因で、抗核抗体等の自己抗体を産生することによって起こる慢性炎症性疾患で、蝶のような形の発赤が顔に現れる蝶形紅斑がみられます。
関節リウマチ(RA)は、全身性の炎症疾患で、自己免疫疾患と考えられています。膠原病のなかで最も多く女性に多く発症します。肘や後頭部などの皮下にリウマイド結節がみられます。
4.×
シェーグレン症候群では、唾液分泌が減少します。
唾液腺や涙腺に起こる自己免疫疾患で、炎症により外分泌腺の萎縮が起き、唾液が減少し口内炎や舌炎が起こりやすくなったり、涙の分泌が減少して結膜炎を引き起こしやすくなる疾患です。
5.×
全身性エリテマトーデス(SLE)は、20~40歳代の女性に後発氏、男女比は1:10とされています。
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03
2. 正解です。強皮症では、皮膚の硬化だけでなく、内臓にも硬くなる病変が生じます。食道に病変が生じると嚥下障害を起こします。
3. 蝶型紅斑は、全身性エリテマトーデス(SLE)の特徴的な両頬の発疹です。
4. シェーグレーン症候群は、涙腺と唾液腺を標的とする臓器特異的自己免疫性疾患で、唾液分泌は減少します。
5. 全身性エリテマトーデス(SLE)患者の男女比は、男性:女性が1:9となっています。
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