管理栄養士の過去問
第31回
食べ物と健康 問53

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問題

第31回 管理栄養士国家試験 食べ物と健康 問53 (訂正依頼・報告はこちら)

食品とその物性に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 板こんにゃくは、ゾルである。
  • マヨネーズは、O/W型エマルションである。
  • スクロース水溶液は、非ニュートン流動を示す。
  • でんぷん懸濁液は、チキソトロピー流動を示す。
  • トマトケチャップは、ダイラタンシー流動を示す。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.板こんにゃくはゲルです。
ゾルは全体が液体になっている状態(流動性あり)で、ゲルはゾルが固まって流動性を失った状態のことを指します。

2.正解です。
o/w型(水中油滴型)は水の中に油の小粒が分散した状態で、マヨネーズの他に牛乳・生クリーム・卵黄などがあります。
w/o型(油中水滴型)は油の中に水が分散した状態で、バター・マーガリンなどがあります。

3.スクロース水溶液はニュートン流動を示します。
ニュートン流動とは、ニュートンの粘性の法則(粘性率(粘度)=ずり応力/ずり速度)に従う流体のことです。従わない流体を非ニュートン流動(マヨネーズ・コロイド分散液など)と言います。

4.でんぷん懸濁液はダイラタンシー流動を示します。
ダイラタンシー流動とは、ひずみ速度や力を増すと、みかけの粘度が増すような性質を持ちます。

5.トマトケチャップは、チキソトロピー流動を示します。
チキソトロピー流動とは、撹拌により粘度が低下して流れやすくなり、静置により凝集して粘度が増加する性質を持ちます。
マヨネーズ、クリーム、ゼラチン溶液などもこの流動を示します。

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02

1.板こんにゃくはゲルです。
 ゾルとは分散相が固体で分散媒が液体の流動性のある状態のことです。ゲルはゾルが網目構造を作り、流動性を失った状態のことです。
 こんにゃくいもをすりおろし、水を加えたものはゾルですが、こんにゃくいもに含まれるグルコマンナンに水酸化カルシウム(消石灰)などを加えるとゲルになります。

2.正しいです。
 O/W型(水中油滴型)は水の中(分散媒)の中に油の微粒子(分散相)がある状態のことで、牛乳や生クリーム、卵黄などがあります。
 W/O型(油中水滴型)は油の中に水の分子がある状態のことで、バターやマーガリンがあります。

3.スクロース水溶液はニュートン流動を示します。
 ニュートン流体とは、ニュートンの粘性法則(粘性率=ずり応力/ずり速度)に従う流体のことです。従わない流体を非ニュートン流体と言います。
《例》
 コップに液体を入れて傾けるとすぐに流れ出るもの→ニュートン流体(水・サラダ油など)
 コップに液体を入れて傾けるとなかなか流れ出ないもの→非ニュートン流体(マヨネーズ・ホワイトソースなど)

4.でんぷん懸濁液はダイラタンシー流動を示します。
 チキソトロピー流動とは振動や攪拌によって流動性が増し、静置すると流動性が減少すること状態のことで、トマトケチャップやマヨネーズがあります。
 ダイラタンシーは弱く攪拌すると流動し、強く攪拌すると固体のように硬くなる状態のことです。

5.トマトケチャップはチキソトロピー流動を示します。

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03

1.板こんにゃくはゲルになります。他にも、豆腐や寒天、ゼラチンなどがゲルに当てはまります。ゾルはマヨネーズやケチャップになります。
2.正解です。
3.スクロース水溶液はニュートン流動を示します。ニュートン流動とは、重力に従い一定の動きを示すもので、水や食用油が当てはまります。非ニュートン流動は一定の動きを示さないもので、ケチャップやマヨネーズ、バターなどが当てはまります。
4.でんぷん懸濁液はダイラタンシー流動を示します。ダイラタンシー流動は、力が加わっていないときは液体のようになり、力が加わったときに固体のような現象になる現象を指します。
チキソトロピー流動は、振ると流れる性質のことを指します。例えば、固まってしまったケチャップを振ると流れやすくなるような現象が、チキソトロピー流動になります。
5.トマトケチャップはチキソトロピー流動を示します。

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