管理栄養士の過去問
第31回
食べ物と健康 問56
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問題
第31回 管理栄養士国家試験 食べ物と健康 問56 (訂正依頼・報告はこちら)
人畜共通感染症に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- リステリア症は、髄膜炎の原因となる。
- 炭疽は、感染動物との接触によって感染する。
- ブルセラ症は、感染動物由来の乳製品が感染源となる。
- レプトスピラ症は、汚染した水が原因となる。
- プリオン病は、ワクチンで予防できる。
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この過去問の解説 (3件)
01
リステリア症は牛や豚、羊、山羊などの感染症です。リステリア菌に汚染された乳・乳製品、食肉を食べることでヒトに感染します。
髄膜炎以外にも敗血症・流産なども引き起こし、死亡することもあります。
2.正しいです。
牛、馬、羊などが炭疽菌の芽胞で汚染された草や飼料を摂取することで感染します。
ヒトへの感染経路は、皮膚炭疽(接触する)、肺炭疽(羊毛などに付着した芽胞を吸い込む)、腸炭疽(汚染された食肉を摂取する)の3つあり、皮膚からの感染が最も多いです。
ヒト・家畜を問わず、感染力・死亡率が高いと言われています。
3.正しいです。
ブルセラ症は、汚染された乳や食肉を摂取することでヒトに感染します。
感染すると、波状熱(発熱と解熱を長期にわたり繰り返す)を起こします。
4.正しいです。
レプトスピラ症(ワイル病)は、病原性レプトスピラを保有しているネズミ、犬、牛、馬、豚などの尿で汚染された水が原因で経皮的・経口的に人に感染します。
潜伏期間は3-14日で、悪寒・戦慄・高熱・筋肉痛・腎炎などを引き起こします。
5.プリオン病はワクチンで予防できません。
プリオン病とは、脳の組織に異常プリオンという特殊なたんぱく質がたまり、スポンジ状の変化を起こし、起立不能などの運動失調を呈する悪性の中枢神経系の疾患です。
BSE(牛海綿状脳症)やヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病などが知られており、BSEに罹患した牛の脳や脊髄を摂取することでヒトに感染します。
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02
2.正解です。
3.正解です。
4.正解です。
5.プリオン病はワクチンで予防することはできません。感染動物の流通を防ぐような検査や規制があります。
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03
リステリア症は牛や豚、羊、山羊といった家畜の感染症です。
汚染された乳や乳製品、食肉を摂取してヒトに感染します。髄膜炎や敗血症、流産などを起こし、死亡する場合もあります。
2.正しいです。
炭疽は牛や馬、羊などの草食動物が炭疽菌で汚染された草や飼料を摂取して感染します。
ヒトへの感染経路は①皮膚炭疽(動物の血や肉、毛などの炭疽菌が傷口から入る)②肺炭疽(羊毛などについた炭疽を吸い込む)③腸炭疽(汚染された食肉を食べる)があります。
感染すると敗血症や腸炭疽の場合は出血性腸炎を起こします。致死率は高いです。
3.正しいです。
ブルセラ症は牛や豚などの家畜や犬などのペットに感染します。
汚染された乳や食肉を摂取してヒトに感染します。感染すると発熱と解熱を長期にわたって繰り返す波状熱を起こします。
4.正しいです。
レプトスピラ症(ワイル病)は犬や牛、豚などの尿で汚染された水や土壌などから経口感染します。
感染すると腎炎、頭痛、発熱などを起こします。
5.プリオン病はワクチンで予防できません。
プリオン病とは異常プリオンという特殊なたんぱく質がたまって脳の組織をスポンジ状に変化(海綿状脳症)させる悪性の中枢神経系の疾病です。BSEやヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病などが知られています。
プリオン病の発症原因やしくみが分かっておらず、現在有効な治療法は見つかっていません。
BSEに罹患した牛の脳や脊髄、舌や頬肉以外の頭部、回腸遠位部といった特定危険部位を食べるとヒトがクロイツフェルト・ヤコブ病を発症する可能性があります。
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